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第21章 コロシアム

  • 2023年3月1日
  • 読了時間: 5分

更新日:5月5日

第21章 コロシアム


審「組番号6番、13番の者たち、前へ!」

マ「わ、わたしたちだぁ!」

3人はゆっくりと前に出た。対戦相手は想像通り、強面な3人である。立派な鎧を身にまとい重厚な武器を持ち、いかにも強そうだ。残り者の僧侶3人組、というわけにはいかなかった。

『僧侶だけで魔王を倒すには?』挿絵第21章ー1
マナたちの対戦相手! by生成AI

審「はじめ!」審判は無機質に開始を告げる。なんと、負け仙人が一歩前へ出た。

負「どうも若いの。

 わしは負け仙人じゃ。職業はぶとうか。

 え?強いのかって?それは秘密じゃ」

衆「ぶあーっはっは!すっごい弱そうだぜ!」皆大笑いしている。

マ「なんかわたしまで恥ずかしいよぉ(汗)」

負「こりゃ、おぬしたちもあいさつせんか!

 礼節は大切じゃ」

リ「え?あ、はい。

 どうも。僧侶のリオです…」

マ「僧侶のマナですぅ(汗)」

負「それでよい」老人はニッコリ笑った。

負「さてと…。ふん!」

老人は短く息をすると、急に気合を入れた。緑のローブの上半身がばさっとひるがえった。

…ガリガリの貧弱そうな肉体が露わになった。

マケさん上半身裸 『僧侶だけで魔王を倒すには?』
…ガリガリの貧弱そうな肉体が露わになった。by生成AI

衆「ひゃーっはっは!ますます弱そうだぜ!おい、誰か武器を貸してやれよ!」あちこちから野次が飛ぶ。

負「優しいのぅ。しかし無用じゃ。

 さて、開始でよいな?」

老人は自分の中で、眼差しにスイッチを入れた。

ブブン!

『特性《石の上にも三年》発動!

 特性《遊び人》発動!

 特性《ジャイアント・キリング》発動!』

マ「なななんかマケさん、特性がいっぱい発動したよ!?」

リ「強いの!?か、弱いのかよくわからない(汗)」


負「わしからいくぞ!太極拳!!」

老人の目つきが変わった!会場の皆がハッとする。

何かすごい技を繰り出す…かと思いきや、老人は体をゆるゆるとクネクネと動かし、ゆっくり妙な踊りを踊っているように見える…。

負「健康増進じゃ。朝起きて公園でやると気持ちいいぞ?東の国のシャレた運動じゃよ」

衆「わはははは!やる気あんのかよ!」

リ「『ぶとうか』って、武闘家じゃなくて舞踏家だったワケ!?」

マ「マケさん、試合は始まっていますよぉ(汗)」

しかしそのとき、不意に負け仙人のHPが50回復した!

敵「なんだ!?」

負「《リホイミ》の効果じゃよ。

 ターンごとにわずかばかり体力が回復する。若返ってもくれたらええのにのぉ」

敵の戦士はしびれを切らした。

敵「おまえらいくぞ!《きあいため》!」

敵「《スカラ》!」

敵「《ルカニ》!」

負「またわしが動いてえぇのか?しからば…」

 すると今度は、先ほどとは打って変わって、素早い動きの奇妙なダンスを踊りはじめた!

負「わははは!《ステテコダンス》!!」

衆「わはははは!爺さん、大道芸人かよ!チップはやらんぞ!」

しかし、敵のプレイヤーはつられて踊っている!戦士の《きあいため》は無効化された。

負「ほれ今のうちじゃ!おぬしらも攻撃せい!」

老人はマナとリオに行動開始を促した。

負「あ、わしに《かばう》はせんでもえぇからな?」

マ「え!?」

リ「なんで《かばう》が使えること知ってるの!?」

負「ほれ、早く攻撃せんかい!わしはもう疲れた」

そう言うと老人は、後方に寝そべってしまった。

リオは戦闘態勢に入った。

リ「《メラミ》―!」自慢の火球が敵の僧侶に襲いかかる。

リ「マナ、MPの温存は不要よ!《バギ》で全体攻撃を!」

マ「わかった!《バギ》―!!」マナの《バギ》が相手全体のHPを削る。

敵「舐めやがって!」

戦士が斧で襲い掛かってくる!マナは素早くリオをかばう。

マ「うくっ!」マナは10のダメージを受ける!さすがにプレイヤー相手ではノーダメージとはいかない。

負「ほれっ」老人は寝転がったまま、マナに《やくそう》を投げる。

マ「ありがとう!」

リ「まずは僧侶をやっつけよう。《メラミ》―!」

敵「そうはさせるか!《マホカンタ》!!」敵の魔法使いは僧侶の前に、呪文を跳ね返す光のカベを生み出した!

『僧侶だけで魔王を倒すには?』挿絵第21章ー2
マホカンタ!敵の魔法を跳ね返すシールド。 by生成AI

リ「やばい!呪文がうかつに撃てないわ!

 マナ、《刺のムチ》に持ち替えて!」

負「おやおや、もう苦戦か?もうちょっと眠ってたかったのぅ」

老人はしぶしぶ立ち上がったかと思うと、スっと敵僧侶の間合いに入った。そしてカンフーのような指先の小突きを入れる。

相手僧侶は倒れてしまった!HPが0になったらしく、戦闘不能の判定が入る。

敵「おいおい、あんなパンチで死ぬか?ちゃんとHP回復しとけよ!」

戦士は怒り、老人に向けて反撃に出る。

「手加減しねぇからな!《鉄甲斬》!」

マ「あぶない!」マナは《かばう》を使おうとする。

負「よいよい」マナの動きを制止するように手のひらを向ける。

戦士の攻撃が襲い掛かってくる。しかし老人は、寸前ですばやく身をかわした!

敵「なに!?」今度は速度重視で、コンパクトに斧を振りかざす!

しかし老人はすばやく身をかわした!

負「ふぉっふぉっふぉ。特性《遊び人》。身かわし率が上がっとるんじゃ」

敵「《ベギラマ》!」帯状の炎がこちら3人に襲いかかる。

『僧侶だけで魔王を倒すには?』挿絵第21章ー3《ベギラマ》
広範囲の炎の魔法《ベギラマ》のイメージ。 by生成AI

リ「くくっ!《ギラ》じゃなくて《ベギラマ》なわけ!?さすがみんな強いわ!」

老人もダメージを受けているが、しかし自動回復によりあっさり傷は埋まっている。老人は反撃を仕掛ける。再びカンフーのような小突きで、魔法使いを攻撃!

敵「うぁ!」声を出す暇もなく、なんとまた、一撃で倒れ込んでしまった!そして戦闘不能の判定が入る。

敵「おまえらどうなってんだよ!しゅび力鍛えてなかったのか!」戦士は慌てはじめた。

敵側は、残るは戦士一人だ。

リオは《メラミ》を使った!もう《マホカンタ》で跳ね返される心配はないからだ。

敵「《ミラーシールド》!」戦士は立派な盾をかざすと、《ミラーシールド》の特技で《メラミ》を跳ね返してきた!

リ「うぐっ!」リオは自分の呪文でダメージを受ける。

負「ほれ、すぐに回復してやれ。もうHPがやばいぞ」マナに回復を促す。

そして今度はのそのそと戦士に近寄っていく。最後は素早く動いて戦士の懐に入り、そしてまた小さく小突いた。

敵「ぐはっ!」なんと、屈強かつまだHPが充分に残っていたはずの戦士さえ、その一撃で戦闘不能に陥れてしまった!

審「勝者、組番号6番!」審判がマナたちの勝利を告げる。

リ「勝った!のね…!?」



『僧侶だけで魔王を倒すには?』

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