top of page

35 ヴァーチャル・デート・その2

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月3日
  • 読了時間: 2分

35 ヴァーチャル・デート・その2


ヒロさんが連れていってくれたのは、

少し奥まったところにある、大衆的な食堂だった。

旅行者よりも、ジモティの割り合いが多かった。

…または、

「この辺に長期滞在してる旅行者」といった雰囲気の人だ。

ヒロさん曰く、

大通りから1本2本奥に入るだけで、

ずいぶん静かになるし、何より、値段が1~2割、下がるらしい。

大通りの店に、何の疑いもなく入ってしまう人は、

「旅の初心者丸出し」なのだと、彼は言っていた。

そういう人は、

商売人にも騙され(目を付けられ)やすいし、

ジモティの男のコやなんかに、ナンパされやすいんだって。



メニューを眺めてみた。

私は、食欲をあまり感じなかったので、

「サッパリしたおそばがイイ」と言った。

「だったら、

 『沖縄そば』がイイだろうね♪

 沖縄名物のおそばには、

 『沖縄そば』と『ソーキそば』があるんだけど、

 『ソーキ』のほうは、

 めちゃくちゃコッテリした豚のカタマリが入ってるから、

 『あっさり派』の人は、食べきれないことも多いよ。

 『沖縄そば』にもお肉が入ってるけど、

 こっちのほうがあっさりしてて、食べやすいよ♪」

「へー!そうなんですかぁ…いや、そうなんだぁ♪」

私は、

彼のオススメ通り、「沖縄そば」を注文した。

彼も、同じものを選んだ。

そして、「海ぶどう」なるものを注文していた。


「沖縄そば」は、

評判通り、あっさりしていて、美味しかった♪

なんていうか、

「日本そばのおダシ」の中に、

「ラーメンの平打ち麺」を絡ませたようなものだった。

都心のほうでどこかのチェーン店が売り出せば、好評を博する気がした。


ヒロさんは、海ぶどうが到着すると、

イタズラっぽく笑って、

「食べてみてごらん♪」と言った。

海ぶどうは、

マスカットを1/10に縮めたような、色形をしていた。

けれども、フルーツではなく、海草であるらしい。


恐る恐る口にしてみると…

「うん!

 プチプチしてて、ちょっと塩っぱくて、美味しい♪」



『星砂の招待状 -True Love-』

bottom of page