9 ウサン臭いのは、承知の上…
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- 2023年3月11日
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9 ウサン臭いのは、承知の上…
…ところでキミ、
「ガイドブックはどーしたのよ!?」って、思った??
いやぁー優秀だなぁ、キミは♪
実は僕さぁ、
「旅」というモノについて、ほとんど何も、リサーチしてこなかったんだよ(笑)
フツウ、
今の僕みたいに、航空券だけ買ってアチコチ自分で周る「旅人」は、
「地○の歩き方」みたいな詳細なガイドブックを、携えてさすらうモンなんだけどさ?
僕、そんなガイドブックのことすら知らなかったから、
何の情報も持たずに、旅してたんだ(笑)
今思えば、
ずいぶんと危なっかしい、難易度の高い、「初放浪」だったと思うよ(笑)
…で、ナンだっけ?領事館が、閉まってたんだっけかぁ。
仕方ないから、
他のことで時間を潰そうと思って、とぼとぼと歩き出したらさぁ、
不意に、日本語で声を掛けられたんだよ!
「オニーサン!コンニチワ!!
今日ノ宿、 決マリマシタカ??」
「え!?宿??
そういえば、さっきの宿はもう、チェックアウトしてきちゃったし…
どっか観光するにしても、重い荷物を置きたいよなぁ。
おっちゃん、宿の人なの??」
「What's!? ナニ??」
…この、加藤茶みたいな顔した背の低いおっちゃん、
最低限の「商売用日本語」しか知らないモンだから、
僕がベラベラ日本語で喋ると、もう、お手上げなんだよ(笑)
とにかく、僕も宿を決めたいし、
宿に関する情報を何一つ持ってナイもんだから、
この「カトちゃん」と、交渉してみることに、したんだ。
…ウサン臭いのは、承知の上で、さ(笑)
そしたら、
ここから歩いてスグのところで、
1泊10ドルの宿があるって言うんだよ!!
昨日泊まった宿とオンナジような市街地にあって、値段が1/3なんてのは、
条件が良すぎるように、思えた。
僕は、
「とりあえず宿や部屋を見せてもらって、それから決めてもイイか?」
って、尋ねてみた。
「完全なボッタクリ商売人なら、
宿の内装も見せずに、先にお金だけ取っても、おかしくナイ」
と、思ったからさ?
彼に着いて歩いてみると、
「スグそこ」と言っていた割に、5分以上、歩かされた(笑)
すでに、あちこち角を曲がってしまったから、
もう、さっきの「JAPANESE EMBASSY」までは、
自力では、戻れそうも無かった。
大通りから横道に入って、だんだん、閑散としてきた。
「…マズいぞ!?
これで、袋小路とかに連れて行かれて、
カツアゲでもされたら、どーーーしよう!?」
僕の予感は、的中…
…しなかった!!!
カトちゃんは、
ある1軒の、粗末な雑居ビルの前で、止まった。
「シングル、10ドルね♪」満面の笑みを浮かべて言った。。
「コレ、ホテルなの!?」
僕の先入観からすると、
ソレは、およそ、ホテルらしからぬ建物だった!
細長い、5階建てくらいの雑居ビルで、
新宿なんかで言うと、
ウサン臭い整体院とか占い屋とかが、詰め込まれているような建物だった。
1階は、開け放しなのだけれど、
中はほとんど真っ暗で、何屋なんだか、わからないカンジだった。
…この辺の地域では、
銀行とかの、よっぽど金持ちな会社でナイ限り、
ドアを閉めてエアコンを効かせたり照明を点けたりは、しないのさ。
庶民的な店は、どこも、
この雑居ビルと同じように、
1階の正面はくり貫いて開け放し、風を通してる。
灯りも、昼間は太陽光に頼るんだよ。
とりあえず、建物の奥に入ってみると、
本当に、宿のカウンターらしきモノが、あった!
SINGLE:$10
DOUBLE:$15
とか書かれた三角表札が、置かれていた。
カトちゃんが言ってた通りの値段だった。
カウンターの奥には、
無口そうなベトナム人女性が、のほほんと座っていた(笑)
ただの普段着だし、接客しようという気構えも、まるでナイ(笑)
僕は、「まず、部屋を見せてくれ」と頼んだ。
「プリーズ ショウ ミー ルーム!」
くらいの英語なら、僕でもかろうじて、言えた。
中学校できちんと英語勉強しといて、良かったー♪
…今、改めて、カナカナで書き起こしてみると、
前置詞が抜けていることに気付いたけれど、
ハッキリ言って、
僕は、これまでの旅の中で、
「前置詞の不備」によって困ったり、笑われたりした経験は、
ただの1度も、ナイよ!!(笑)
中学校できちんと英語勉強し過ぎなくて、良かったー♪
彼女は、僕を、3階の一室へと案内した。
エレベーターなんてモノはあるハズもなく、
重たいリュックを持ってくれたりするハズも、無かった(笑)
通された部屋を見て、僕は、ビックリした!!!
『永遠の楽園』



