エピソード105『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
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- 2024年5月2日
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エピソード105
夕食を終えると、一行は外に出た。ゆっくりと宿へと戻るつもりで歩いていた。
するとまた、路上に人だかりを目撃する。今度は何だろう?背伸びして見てみると、誰かが躍っている。
な「おぉ、すごぉーい♪
ってあれ、まりんちゃん!!??」
なんと、アッサラームの路上で人だかりを作っていたのは、先日ダンスコンテストで出会ったまりんであった。
な「まりんちゃーん!!」
ゆ「こんなところで何してるの!?」
と二人が大声を出すと、まりんは即座に踊るをやめて、二人を見た。
ま「わぁ!ななちゃんにゆなちゃんにキキちゃん!?
きっとどこかで会えると思ってたー♪」
な「名前まで覚えててくれてるーぅ(♡▽♡)」
4人は抱き合いながら再会を喜んだ。
ま「というわけで、お友達に会ったので今日はお開きでぇす」
と、まりんは聴衆に向けて丁寧にお辞儀した。
一行は星空の下、噴水のベンチに座り込んだ。
ゆ「こんなところで何してるの!?」
ま「えへへ。わたし、旅に出ちゃいましたー♪」
4人「えぇー!?」
な「ひとりで??お友達は??」
ま「一人旅だよ♪」
な・ゆ「すごぉーー!!」
な「まりんちゃんの国ってここから近いの?」
ま「世界がどれくらい広いのか知らないから、近いか遠いかよくわかんないよ(汗)
でもフィギュー国から南下してきて、もう5つ目の町かなぁ」
ゆ「旅を、してるわけ?」
ま「そうだよ♪」
な「ダンサーとしてあんなに超一流だったのに!?」
ま「えへへ、ダンスに飽きちゃったんだもん。
こないだ、ソレッタの国まで旅行をしたでしょ?そしたらもっといろんな国を見たくなっちゃって!」
ゆ「私たちと、おんなじだ!」
ま「そうなの?色々似てるねー♪」
ゆ「まりんちゃんお金持ちなの?旅行ってお金かかるでしょ!」
ま「えへへ、今見てたでしょ?」
な・ゆ「うん??」
ま「ダンスを披露しながら、日銭を稼いでるんだよ♪」
な「すごぉー!」
ゆ「ストリートパフォーマー?」
ま「これも、ソレッタの国で得たアイデアだよ♪
ソレッタの国の大通りにもね、いろんな人がいたんだ。
絵を描いて売る人、音楽を披露する人、ダンスを披露する人・・・いろんな行商がいたよ!
わたしの国は道端にそんな人いないから、ビックリしちゃった!
でもそれを見て、『私でも身ひとつで旅立てるかも』って思っちゃったのかなー」
旅先で見た人々に刺激を受けて自分の人生を大きく変えていく。その気持ちはななやゆなにもよくわかるのだった。
一行は思い出話や土産話に花を咲かせる。外は風が強くなってきたので、まりんを彼女たちの宿屋へと招待してさらに話は続いた。