エピソード11
アミンは3人を里のはずれに誘導した。そしてどこからか木の実やフルーツを持ってくると、3人に差し出した!
な「わぁい、ありがとう!」
ア「えへへ」アミンは照れながら笑った。
ア「人間て、本当にいるんだな!」
ハ「オレたちとおんなじこと言ってら」
ゆ「この里に人間が来ることはないの?」
ア「たまにある。らしい。僕は初めて見た!
20年くらい前までは、も少し人が舞い込んでたらしいけど。
ちなみにここは、ワフルの里っていうんだ」
ハ「初めて見たのに、男は怖いって知ってんのか?」
ア「話は色々聞くさ。じいちゃんや母ちゃんから」
アミン
4月20日生まれ 10歳
130cmくらい
ゆ「あぁ、ねぇ?魔物と動物はどう違うの?」
ア「知らないのか?」
な「知らないの。わたしたちの町には魔物っていないんだもん」
ア「魔物は魔力でチカラを与えられてる。動物は動物だ。
魔物は、一定の痛みを与えたらパッと消滅しちまう。動物はそんなことないだろ?
本当に魔物を知らないのか?」
ゆ「本当よ!」
ア「北の国は結構魔物がいるはずだぞ?おまえたちの国はいないのか?」
ゆ「北の国には魔物がいるの!?」
ア「そうさ。北のカルベローナにも、他の国にも結構いるはずだよ。
人の住む町は安全だろけどね。それを離れたら魔物がいるさ。
じゃぁ、魔物で稼がないのか?」
ハ「稼ぐ?」
ア「魔物を倒したとき、消滅すると同時に宝石に変わるんだ。
それは人間の世界では価値あるもんだろ。両替え屋に持ってってお金に替えるんじゃないのか?」
ハ「おぉーお!冒険しながら大金持ちになれるってか!」
ゆ「コイツに余計なことをけしかけないで!」
ア「けしかけてはいないよ。でも人間ってそうやって魔物と共存してんだ。
絶滅しない程度に魔物を倒す。
でも、小さな魔物は小さな宝石しか持ってない。
おまえみたいなヘニョヘニョ剣で弱っちいやつは、稼げやしないさ」
ハ「こんにゃろ!」
な「魔物がいるって、本当だったんだぁー!」
ゆ「それ、喜ぶトコなワケ?」
な「だってファンタジーみたいじゃぁん!」
ゆ「それにしても、良い情報を貰ったわ。アミン、ありがとう」
ハ「そろそろ行くか。充分食っただろ」
ハヤトは感謝の代わりにアミンの頭をパシっとやった。
ア「もう行っちゃうのか?」
ハ「ここが目的地じゃないからなぁ」
ア「・・・」
な「ありがとう、アミン」
3人は奥の出口に向かって歩こうとした。
ア「僕も・・・、僕も連れてってくれよ!」
な・ゆ・ハ「えぇ!?」
ゆ「ホンキなの?」
ア「ホンキだよ!外の世界が見てみたいんだ!
噂話ばっかりじゃ、そんなの物足りないさ!!」
3人は顔を見合わせた。
ゆ「いいけど・・・」
な「わぁい♪」
ドワーフのアミンが仲間にくわわった!
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