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エピソード117『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

エピソード117


一行は暗くなる前に少し里を散歩して、住民たちと交流した。

一行の散歩にはミカエルが着いてきてくれた。

すると民の誰も、見知らぬ冒険者に怯えることはないのだった。

な「そういえば、女の人ばっかりのような?」

ミ「この村は、9割以上が女性です。

 男性に依存しない暮らしを作っています」

な「いいなー!女の子ばっかり」

ミ「そうです。ななさんと同じことを考えています。

 私たちは『男性は危険だ』と警戒しています。

 女性たちが自分で働き、自分でクワを耕すなら、男性に依存する必要はありません」

ゆ「そうは言っても、赤ちゃんって男女半々で生まれてくるものでは?」

ミ「コントールが可能です。カルマのない文明においては」

ゆ「ひょっとして、人間はもっともっと進化することが出来る・・・?」

ミ「YES、と言えます。

 この村の民がエンドールの民よりはるかに進化しているとは言えませんが・・・

 人間の精神は、もっと進化することが可能です。

 学力の高さや筋肉の強さではないベクトルで進化しようという感性を身に付けたなら、人はまだまだ進化します。

 そう。ゆなさんのように、です」

ゆ「わたし!?

 私は社会不適応の落ちこぼれです!」

ミ「いいえ、あなたは非常に進化した人間です。

 誠実すぎて、不誠実な社会に適応できないというだけ。

 それは落ちこぼれとは言いません」

ゆ「慰めてくれて、ありがとう」

ミ「いいえ、慰めではありません。

 あなたは、どんな人間が真に理想的であるかを、この旅の中で理解する必要があります。

 ゆなさんのような人を世の中に増やしていくために、人の理想を語っていく使命があります。

 ななさんやクリスタルチルドレンを、あなたのような人間へと導いてください」

ゆ「私は・・・

 現実から逃げて旅をしているのかと思っていました・・・」

ミ「いいえ、遥かな旅をすることは、ゆなさんの使命です。

 あなたは、啓示に従って旅に出たのではありませんか?」

ゆ「そうだったわ!」

もう何か月前のことなのかも思い出せない。「旅立ちなさい」という不思議な声を聞いて、住み慣れた町を飛び出してきたのだった。



村はとても穏やかだった。

住民たちは誰もが、くりくりとした大きな瞳の、美人ばかりであった。

それは天使の性質の1つであるらしい。

アミンの里にも似ているが、天使の里には色がある。

天使たちはカラフルな民族衣装を自ら織り上げ、美しく着こなしていた。

様々な色の布を織っては、それを使って村を彩っている。

そして花をたくさん植え、里は良い香りを漂わせていた。ピンク色の花がやや多く、それゆえ里は、単純に可愛らしい。

要するに、ななたちの文化がお金で買っているものを、天使たちは手作りしてカラフルさを彩っている。

ななたちに愛想よく微笑み、しかし少々シャイな者が多いようだった。好奇心はあるが、旅人に何を話していいかわからない。

ななたちが干し柿に興味を示せばそれを快くかじらせ、糸つむぎに興味を示せば快くやり方をレクチャーするのだった。

「人に何かしてあげたくてたまらない」という顔をしていた。

物おじせずにななたちに近づいてきて、ななたちのダンスを教えてとせがむ子もいた。


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