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エピソード129『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

エピソード129


立札の導きを拾いながらゆるゆる進むと、やがて大きな街に辿り着いた。


―クレージュ―

コスタールほどではないのだが、「世界樹ジュース」「世界樹クッキー」などといったものがあちこちに売られているのだった。

ア「ここは世界樹に最も近い街?」とアミンは町人に尋ねてみた。

町「まぁそうだろうなぁ。

 おまえら世界樹に行きたいのか?」

ア「そうなんだ。そのために長ーい旅をしてきたよ!」

町「残念だったなぁ。今行ったってもう大した成果はないぜ」

4人「えー!?」

ア「どういうこと?」

町「一攫千金を企んでんだろ?

 でも世界樹はもう、強力な癒しのチカラは失くしちまったよ。

 だから《せかいじゅの葉》とか集めたって、あまりカネにもならないだろうな。

 まぁ観光だけでも楽しんでいきゃいいさ。悪い町じゃないだろ?じゃぁな!」

ゆ「世界樹に、もう強力なチカラはない・・・!?」

ア「マユツバって可能性もあるぞ!

 この町も世界樹で商売したいみたいだからな。

 余所者が世界樹に行くのを阻みたくて、嘘を言ってる可能性もある」

もう少し話を聞く必要がありそうだ。


街を歩くと、魚介類や海産物を用いた工芸品など扱う店も多いことが伺えた。

食堂ももちろん、海の幸を使った料理が多い。

ゆ「つまり、海のそばまでも来れたってことね」

天使の里のミカエルは、「海に突き当たるまで進め」と忠告していた。コスタールで飛行艇に乗ったりするな、と言いたかったのだろう。

とりあえず観光も兼ねて、シーフードの店で食事をとることにした。

食事をしながら店主に話しかけてみる。

ア「おばさん、世界樹のエキスを振りかけた海鮮丼とかないの?ハハハ!」

女「何言ってんだい!

 そんな商売敵の肩を持つようなことしたら、海神様に祟られちゃうよ!」

4人「海神様!?」また思いがけない単語が登場した!

ア「海の神様がいるの?この辺には」

女「もともとクレージュは世界樹のふもと町じゃなくて、漁師町だよ。

 古くから海神様に守られた、海の男・海の女の町さ。

 魚を獲ることでおまんま食べてきたし、貿易もしてきた。そんで海神様に祈ることで、ずっと守られてきたんだよぉ」

ゆ「ていうか、世界樹が商売敵って?」

女「そりゃそうさ。

 世界樹は飛行機の時代になってから、金稼ぎに使われるようになっただけだよ。

 それももう、イキのいい葉っぱは取り尽くしたらしくてね。今は葉っぱもシワシワだよ。

 別に世界樹に頼らなくたって、漁をしてりゃこの街は生きていけるさ。

 それなのにだよ?

 町長や金持ちたちは、『世界樹を復興させよう!』とかなんとか動きだしてさ。

 わけわかんないことに税金使われたんじゃぁたまったもんじゃないね!」

な「世界樹はわるもの??」

ゆ「うーん、よくわからないわ」


キ「おばさま、世界樹に行ったことがあるの?」

女「行くわけないじゃないか!

 高ーーい山の向こうだよ!飛行機に乗らなきゃ行けやしないさ」

ア「このクレージュって街も、飛行機開発してるの?」

女「わたしの話聞いてなかったのかい?

 この街は漁業の街さね。てくのろじーとか知らないよ!」

ゆ「じゃぁ有力者たちは、どうやって世界樹まで行くの?」

女「西のほうに、コスタールって街があってね。そこが飛行機開発してんのさ。

 まぁだから2、3の飛行機は買ってるんじゃないのかい?修理頼んだりさ」

ア「他に世界樹に行く手段は?」

女「ありゃしないよ!」

ア「これ、マズくないか・・・?(汗)」

3人「え??」


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