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エピソード131『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2024年5月2日
  • 読了時間: 2分

エピソード131

うーむ。町や森ならまだしも、海の中を草の根かき分けて探し求めるわけにもいかない。

もう少し有力な情報はないものか・・・


すると、ななが何かを思いついた。

な「ねぇ、妖精さんに聞いたら人魚さんのことも知ってるんじゃない!?」

ア「僕だって妖精さんだよ(汗)」

な「そうじゃなくて、この辺の妖精さん!

 地域によって知ってることが違うんでしょ?」

ゆ「そういえば、人魚っていうのも妖精なの?」

な「人魚は妖精じゃないよぉ~。

 あれ、でもじゃぁなんだ??」

ア「人魚は・・・妖精じゃないはずだな」

キ「そうね。特殊な種族だけど、妖精とは言えないわ」

な「でもこの辺に住んでる妖精さんなら、人魚さんのこと知ってるかもよ?」

キ「可能性は、あるわね」

ゆ「じゃぁ妖精はどうやれば見つかるの?

 それも人魚を探す難易度と大差なくない?」

な「そうかも(汗)」

ア「そうか・・・

 同じ妖精のよしみなら、なんとなく察しは付くぞ」

アミンは腕を組んだ。



とにかく漁港の喧噪の中にいるはずはない。

一行は馬車を連れて北側へと戻った。そしてさっき出てきた海辺よりもさらに、北側へと歩いてみた。

アミンはずっと海のほうを見ている。

視界の先まで何もないことに気づくと、馬車で走ろうと提案した。

波打ち際より少し内陸に戻り、馬車で北へと走った。

しばらく走ると、沖にゴツゴツと岩場が見え始めた。

ア「ストップ!この辺から歩いてみよう」

な「なにか見えたの?」

ア「妖精の姿は見えやしないけどね。

 海辺に住む妖精がいるとすれば、岩場に住んでるんじゃないかと思ってさ」

波打ち際まで寄る。何の姿も見えない。

岩場はまだ、数十メートル先の沖にある。

アミンは目を凝らす。特殊な目を凝らす。

岩場の辺りに、ホタルの光のような粒が飛び交っているのが視える!

ア「何かいるぞ!」

な「ほんと!?」

アミンは両手を口に当てて、叫んでみた」

ア「おーーーーい!妖精さーーーーーーん!!」


・・・・・・・。


もう1度だ。

ア「おーーーーい!

 妖精さぁぁーーーーーーん!!」


・・・・・・。


すると、数十秒の沈黙の後・・・


ちゃぷ。

なんと、波打ち際に小さな飛沫が立ったかと思うと、小さな女性の顔が半分だけ浮かび上がってきた!

な「わぁーーーー!!」

キ「ななは下がって!」

ア「あなたは、妖精さん?

 僕はドワーフのアミンだ。妖精の助けを求めてる」

?「いちお、そうだけど・・・」


やったーぁ!ななとゆなは心の中でガッツポーズした!


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