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エピソード148『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

エピソード148


屋上の隅に大天使は倒れている。

散り散りになった天使たちは再び集まってきて、遠巻きに、心配そうに主人の様子を伺っている。しかしこの戦場に近づくことは出来ないでいる。

な「やっつけたぁ!」ドレス姿の女は声色を大きく変えて、倒れた敵のそばに駆け寄った。

ア「はぁ、はぁ、はぁ・・・」アミンは警戒を解かず、倒れた大天使を見つめている。

キキも倒れた大天使に駆け寄る。

じっと様子を見ている。

キ「・・・・・・。

 消滅して宝石に変化・・・しない・・・?

 やっぱりこの人・・・」

ゆ「魔物じゃなかったんだわ!!!」

ア「えぇぇー!!??」


大「う・・・あ・・・」

キ「あなた、本当の大天使だったのね」キキは努めて冷静に言った。

大「あ・・・あぁ・・・」

キ「悪を討つために、ここに偵察に来ただけだった」

大「あぁ・・・そうだ・・・」

一行は顔面蒼白になった!!

な「ごめんなさい!ごめんなさい!」

ななは大天使の体に抱き着いて泣きすさんだ!

キ「ごめんなさい。

 わたしはわたしで、こうするしかなかったもので」

すると、大天使は目を閉じつつも穏やかな顔で言った。


大「よ、よい・・・よいのだ・・・。

 誰も・・・この出来事を・・・悲しんでは・・・いけない・・・」


な・ゆ・ア「えぇ!?」

大「私の役目は・・・強大な悪を討つこと。

 私よりも強い善が・・・居るなら、私は・・・居なくとも問題はない・・・」

一行「・・・!!!」

大「天使たちよ。

 聞こえるか・・・?天使たちよ・・・」

無数の天使たちは慌てふためくように主人に注視した。

大「天使たちよ。

 これからは・・・この者たちに・・・着き従いな・・・さい。

 いや、戦わな・・・くてよい。姿も見せなくて・・・よい。

 とにかくこの者たちが・・・そなた・・・らの・・・主人だ。

 大丈夫、私の代わりに・・・そなたらを守ってくれる」

天使たちはおろおろしている・・・。


な「ちょっと待って!

 《ホイミ》だって世界樹の葉っぱだってあるよ!!」

ななは大天使を治癒しようとした。

大「よいのだ。もう致命傷。回復は叶わぬ。

 よい・・・のだ・・・。

 これで・・・よいのだ・・・」

大天使の体はそれで動かなくなってしまった。

な「うぅ・・・」


すると!無数の赤ちゃん天使たちは、慌てふためきながら主人に駆け寄った!

皆でチカラを合わせて大天使を担ぎ上げる!大天使の体が少しずつふわふわと宙に浮かび上がった。

天使たちは皆、何かのエネルギーを夢中で主人に送り込む!大天使の体は黄色くまぶしく光輝いた!


まぶしさが臨界点に達すると・・・なんと、大天使の体は消えてしまった!

そして無数の天使たちは、体を光のボディに戻し、そして皆、キキの背後へと静かに就いた。皆、光の姿さえも見えなくなった。

キキが耳を澄ましている。

キ「うん・・・うん・・・。そうなのね!」

な「何が起きたの!?」

キ「ウリエルさんは・・・彼は、死んでないみたい!

 どこか安全なところに転移されたらしいわ!

 天使たちはまだ回復魔法なんか使えないけど、とにかく何とかしようとエネルギーを送り続けたら、そのプラーナを使って誰か偉い人が配慮をしたみたい。ルビスか誰かでしょうね」

な・ゆ・ア「良かったー!!!」

一行は満面の笑みで微笑んだ!


しかし、事態は解決ではなかった!


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