エピソード153『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
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- 2024年5月2日
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更新日:6月12日
エピソード153

エ「侵略など愚かな手よ。
人間の欲望を突いて、同時討ちさせるのが一番楽だ。
ところで、
おぬしらが滅ぼすは我でよいのか?我は何もしておらぬ。
敵対するは人間ではないのか?
おぬしらがサルに襲われるのを放置したのは誰だ?
おぬしらのカネを騙しとったのは誰だ?
おぬしらに古の戦鬼を仕向けたのは誰だ?」
キ「人間の大半が醜い生き物で、うんざりするというのは同意するわ!
わたしとて子供の頃は、人間が憎かった。怖かった。
でも一緒に旅したくなるような、ななやゆなみたいな子だっている!
光に生きる人がたとえごく少数にすぎないとしても、彼女たちが巻き込まれるような無差別殺戮を仕掛けるのは間違っているわ!!
人は、支配者は、神は、
誠実な人が傷つかないように醜い大衆を制裁する方法を、考えねばならないはずよ!!」
エ「惜しいな。我とおぬしはやや価値観が似ている。
出会い方が異なっていれば・・・ややもすると恋仲になっていたかもしれぬ」
キ「きゃー!!キモいーーーーー!!!!」
キキは100のダメージを受けた!!!
エ「人間のイキがりもそろそろ終いだ。
さぁ、滅びの準備を始めよう」
エビルプリーストは、例の禍々しい穴からさらに魔物たちを召喚しはじめた!
彼らは規則正しくエビルプリーストの周りに隊列を組み、陣形を構える。

「《メラミ》!」
ボーン!端のあくま神官に大きな火球が命中した!
エ「なに!?」
どこから魔法が飛んできたのだ!?皆は振り返った!
キ「へっへーんだ!バッカじゃないの!
縄なんて《メラ》で簡単に焼きほどけるわよ!」
な「キキちゃん!」
ゆ「ホントに虚勢じゃなかったんだわ!」
エ「そうか。残念だ。
しかし策というのは幾重にも講じておくものだ。
おぬしの弱点など幾つも把握済み・・・」
エビルプリーストは目で仲間に合図を送った。
すると、じごくの門番は素早くななの懐に飛び込み、鋭いカマをななの首に振り切ろうとした!

キ「危ない!」
キキは咄嗟にななをかばいに入る!
カマが振り切る前にななを突き飛ばし、ダメージを防いだが・・・
それを隙に、キキはまた魔物に捕えられてしまった!
エ「くっくっく。
優しさは仇となる。弱き仲間がおぬしを殺す。皮肉なもんだなぁ。
おい!今度は鋼の縄で縛り上げろ!」