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エピソード46 『天空の城』

エピソード46


ガ「デイジーと言ったか?君、剣の扱いに長けそうだなぁ。

 そうだ。ちょっとあの窓の下の、伸びすぎたバラのイバラを剪定してきてはくれないか?

 お給金をやろう。1,000ゴールドでどうだ?

 割のいい仕事だろ?オレは金持ちだからな」

デ「・・・。

 いいだろう。あの一角のバラだけでいいんだな?」

ガ「あぁ。すぐ済みそうだろう?」

デイジーは剣を持って、庭に出ていった。

れいも後を着いていこうとする。

ガ「いやぁ君はいいんだよ」ガストンはれいの手を引き留める。

デ「オレ一人で充分だ」とデイジーもれいを制止した。

私は残っていてよいのか。しかし、一人で・・・?


ガ「あははは。なかなか食べられないな。

 そのドアの先に手洗いがあるよ。手を洗えばチーズもパンも食べられるだろ」

れ「えぇ、そうですね」れいは手洗いに立った。

その隙にガストンは、デイジーのワイングラスに何かの薬を混入した!


ガ「さぁさぁ、お腹を満たしたまえよ」

れ「えぇ、いただきます」

すると、3分もしないうちにデイジーが部屋に戻ってきた。

ガ「もう終わったのか!?」

デ「すまない。どうも頭が痛くてな。野良仕事をしている場合じゃないようだ」

デイジーは部屋に入ると同時にれいの様子を見た。何事もない。安堵する。

ガ「そうかそうか。無理しなくていいよ。

 じゃぁ君も腹ごしらえして、今日は早く休憩するといい」

デ「そうだな」

デイジーはチーズとパンをかじり、そしてワインにも口を付けてしまった。ガストンが何かの薬を入れたワインを。

ガ「君たちは冒険をしてきたんだろう?何か面白話を聞かせてくれないか」と歓談を促すと、自分で父親の武勇伝をべらべらと話し続けるのだった。


20分もするとデイジーは、「頭が痛いのでもう横になる」と言った。

デ「何か女性もののナイトドレスはないか?」

ガ「あぁ。隣の部屋に行ってみてくれ。クローゼットに幾つかあるよ。

 ベッドのシーツも変えてあるから安心だ」

デ「そうか。風呂も借りるぞ。失礼する」

デイジーは部屋を出ていった。

れいは当然ながら不安になった。デイジーはガストンを退治するために何か策を練っているのだろうか?それとも本当に気分が悪くて眠いのだろうか?この事件は私が先導して解決すべきなのだろうか?よくわからない・・・。

ガ「チーズとパンを食べたらノドが渇くだろ。

 ワインが飲めないならジュースを入れてやろう」

ガストンはそう言うと、れいにオレンジジュースを注いだ。

れいは実際、乾き物にノドが渇いたのでオレンジジュースをごくごくと飲んだ。

このジュースにも、睡眠薬が入れられていた。

「オレは金持ちの息子でね」と、次は自慢話を始める。

やがてれいは眠気を催し、目がうつらうつらとしてきた。そしてたまらずまぶたが落ちる。

しかし「眠ってはだめだ!」と必死に自分を奮い起こした。

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