エピソード76『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
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- 2024年5月2日
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エピソード76
南に行くともう1つお城があるという話を聞いた。
一晩の休息の後、一行はそれを目指して出発した。
馬車の中では今日もおしゃべりが始まる。
な「ねぇ、キキちゃんどうしてモニカの運命の人がわかるの?あの台所にいた?
きっとイケメンの人だろうな~♡」
キ「うふふ。調理場にもお城にも居ないわよ。
あなたたちも見当つかない?」
ゆ「えぇ?私たちも??」
キ「そうよ♪モニカによく似た人♡」
な・ゆ「えぇー!?」2人にはさっぱりだ。
キ「ほらぁ、あの臆病な画家さん♡」
ア「ベロニカのことかぁ!」アミンは御者席から口を挟んだ。
な「似てるかなぁ??」
キ「似てるわ!
お貴族様の言いなりに仕事するのが嫌なところが。
富も名誉も興味がなくて、自分らしく生きたがってるところが」
ゆ「運命の人同士って、似てるの?」
キ「そうよ。感性が似るわ。
でも男の人のほうがちょっと大人びてたりするのよね。
そして乙女たちは、運命の彼を尊敬して、追いかけたくなるってワケ♡
ロマンチックよね~♡」
な「そうなんだぁ~♡
じゃぁわたしの運命の人は??声優さんかなぁ?」
キ「なな?
ななの運命の人はぁ~、そうねぇ~
きっと文章を書いてるわ。シナリオか歌詞か、芸術的なもの」
な「えぇ~?わたしと違うじゃぁん?」
キ「うふふ。
そんであなたは、彼の書いたシナリオを演じるのよ!声優さんとして。
または、どこかで彼のシナリオを読んで、感動するの。
それで彼を追いかけたくなるんだわ♡」
な「えぇ~ホントかなぁ~♡」
ゆ「じゃ、じゃぁ私は??」
キ「あれぇ~?
ゆなも恋愛したいんだっけぇ?」
ゆ「もぉ~茶化さないでよぉ(照)
恋への興味なんて、ハッキリ言えるもんじゃないでしょ!」
キ「良き良き♪オトメは恋の憧れに素直であるべきじゃ♡
ゆなの運命の相手は、そうねぇ~、
あなたと似た人だと思うわ。
医療か何か、献身的なお仕事をして、でもそれが嫌になっちゃうの」
ゆ「お医者さん?」
キ「お医者さんかもしれないけど、それよりは、看護師さんや介護士さんかしらねぇ~
お医者さんよりももっと、弱い人に対してぬくもりを注ぐような作業を好むと思うわ♡
二人とも愛情深いから、良い恋愛になるわぁ♡いいなぁ~」
キ「うふふ。どうなると思う?
そうねぇ。
あなたと同じ魂を持って生まれた男の人。その人が大人になって献身の仕事が嫌になったとき、彼はどうすると思う?あなたの想像力は、どんな推理をする?」
ゆ「・・・・・・。
うーん?
・・・・・・。
旅に出る。・・・ような気がする」
キ「そうね!わたしもそう思う♡
そんでね、ゆなみたいに、お金のない人ばっかりコッソリ助けて、それでどっか行っちゃうのよ♪」
な・ゆ「捕まらなそうーーー!!!(汗)」
ゆ「はぁ、難易度高すぎるわ(泣)」
キ「ゆな、お金持ちと恋愛したい?」
ゆ「ううん。そうは思わないわ」
キ「それならあなた、運命の人を捕まえるかもしれないわ♡」
な「ねぇねぇじゃぁキキちゃんの運命の人はぁ??」
キ「えぇ?わたしのツインレイ?
そうねぇ~
存在しないような気もするけど、もし居るのだとすれば・・・
キキちゃんよりも弱そうな外見で魔王を倒しちゃう、ジョークが上手い勇者様かなぁ♡」
な「そんなのいないよぉ~!!」
きゃははははは!
住み慣れた町から随分進んできた一行だが、はたして恋の旅路も進んだのだろうか。