エピソード78
キ「たぶん、ゆなが正解」
ア「はぁ。誰かもっとお偉いさんにでも掛け合う必要があるな」
キ「そこまでしなくても、いいのかもしれないけどね」
な「えぇ?」
キ「いや、なんでもないわ。ここでもしましょ♪人助け。
わたしたちなりには、ね」
詰所の外の芝生には、重症ではない者たちが座り込んで休息していた。
兵「それにしても最近、苦戦しすぎじゃないか?」
兵「魔王軍の魔力が増してるんだよ!ほら、あの地震の後からさ」
「以前とは状況が違う」のか。ゆなは思った。
ゆなは彼らに話しかける。
ゆ「あの、魔王軍と戦い始めてどれくらい経つんですか?」
兵「1か月くらいじゃないか?」
ゆ「1か月!実践経験は乏しい・・・。
負傷後のリカバリーなど含めて、実践経験がまだ少ないんだわ。
そして1か月というと、ちょうど体の回復が追い付かなくなってくる頃・・・」
やはり、負傷というより栄養失調が尾を引いている、とゆなは感じるのだった。
ゆなはここでも掛け合ってみる。
ゆ「誰か、決定権のある偉い人とお話することはできませんか?」
兵「誰だい?君は。
旅行者にサインをあげるほど、兵士長はヒマじゃないよ」
兵「実際にヒマじゃないさ。
兵士長は今、ちょっとした遠征に出てるからね。敵城視察か。
1週間くらい帰ってこないんじゃなかったか?」
1週間も立ち往生か。
ゆ「他に出来ることはないかしら?」
ア「兵士長が帰ってきたって、話を聞いてくれるとはかぎらないぜ?この有り様じゃさ」
キ「1週間の間に、何か実績を作る、とか・・・?」
な「まじゅつしいっぱい倒すの??無理だよぉ(汗)」
ゆ「それは無理だし、戦闘じゃなくて医療の実績が必要だわ」
ア「《WANTED》、見に行ってくるか?」
ゆ「それだわ!」
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