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エピソード89『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2024年5月2日
  • 読了時間: 3分

エピソード89


一行は数日の旅に備えて食料などを買い込み、次の目的地目指して出発した。

馬車の中に他の者が乗るのはハグリッド以来か。

ゆ「どうして足をくじいちゃったの?」

ト「あはは。どれくらい連続で歩けるかな?なんて妙な好奇心が浮かんじゃってさ、50時間くらい続けざまで歩いてたら、眠すぎてヨロけて、ついには足をくじいちゃって・・・」

4人「アタマ悪ー(汗)」

ゆ「なんでそんな無茶したの?」

ト「え?なんでもなにも・・・自分の限界に挑戦してみたくなっちゃっただけだよ(笑)」

キ「限界に挑戦したい人なのね♪」

な「《ホイミ》でケガを治せばよかったのに?」

ト「魔法なんて使えないよ!」

ア「えぇ!《ホイミ》も、《メラ》も《ヒャド》も無しに山や森を越えてきたのか!?」

ト「そうだよ。戦えないって言ったじゃん(汗)」

ゆ「それでも《ホイミ》くらいないと・・・」

ト「別にキャンプや野宿が出来れば、《ホイミ》だって要らないさ」

ゆ「それでも、疲れるときあるでしょう?」

ト「そしたら?口笛を吹くさ♪

 明るいメロディを口ずさめばちょっとは元気になるよ。楽器なんて、誰しも生まれたときから持ってるんだ」

キ「へぇー!あなた、わたしと同じくらい変人ね♡」

ト「なにそれ!?褒めてるの?」

キ「けなしてるのよ♡」


今度はトーサカが質問を投げかけた。善い人たちそうではあるが、自分を運んでもらうに相応しい人物かはまだわからない。

ト「君たちは、何を目的に旅をしているの?」

な「実はわたしたちもよくわかってないの(汗)」

ト「なんだそりゃ!?」

ゆ「でもとりあえず今探してるのは、『世界樹』っていうやつなんだけど、知ってる?」

ト「世界樹!

 それって、伝説や神話の類じゃないかい!?」

な「そう、そうかも!」

ア「町の人に聞いても、知ってる人がぜんぜんいないんだ」

キ「世界を見てきた旅人さんだけが頼りなのよ!」

ト「世界樹・・・

 とんでもなく大きな樹が、世界のどこかにあるらしい・・・!」

4人「うん。そこまでは察しがつくー(汗)」

ア「あのさ、その場所について何か、知らないかな?」

ト「なんか辺境の地だったと思うよ。

 普通の人を寄せ付けないような場所さ。

 なんだったかぁ~

 岩山に囲まれた砂漠の中・・・とかそんなだった気がする!」

な「それってどうやって入るの??」

ト「そこまでは知らないよ。

 それに、本当にあるかも定かじゃないよ?

 なんか伝説とか神話で語られるようなハナシだよ」

キ「でも、そこに行けって言われたのよ」

ト「誰に?」

キ「ヘンなおじいさんに♡」

ト「えー!(汗)

 き、君たち大道芸人か何かなの(汗)」

キ「あとは、ついでに魔王とか倒そうかなとか思ってるけど♪」

ト「えー!(汗)

 ついでで倒せるような相手じゃないし(汗)

 魔王だって、実在するのかよくわからないって言われてるよ?

 なんかヘンな冒険者だねぇ」

キ「まぁお互い様よ!」キキは胸を張ってトーサカの肩を叩いた。


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