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第57章 ロンダルキアのどうくつ

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年2月28日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年5月3日

第57章 ロンダルキアのどうくつ


ついにやってきたロンダルキアの洞窟だ。

この洞窟は非常に長く険しいものになるだろう、とリオは察していたが、それをマナには言わなかった。過度な不安や心配を背負わないほうがこの子は気丈で居られるだろう、とリオはわかっていた。


魔物たちはいよいよ強い。

《ナイトリッチ》は《凍える吹雪》を吐いたかと思えば《つうこんのいちげき》を繰り出し、《ワニバーン》はクジラのような巨体でのしかかってくる。

《オーガキング》は大きな盾で身を守り、こちらの攻撃がなかなか通らない。MPをどんどん消耗させられてしまう。

そして《ドラゴン》はいつも3体4体同時に現れ、集団で炎を吐いてくる。

《はぐれメタル》は、この悪の巣窟で出現されても嬉しくない。…普通はそう感じそうなものだが、無視して他のモンスターを攻撃していても、《はぐれメタル》が勝手に《やいばのよろい》の跳ね返りダメージで自滅してくれることがあるので、ラッキーだった。


迷宮としても手強いものだった。

道は幾手にも分かれ迷路のように入り組み、そしてどのフロアも異様に広い。

上って、一旦下りて別の階段から上らないとさらに上のフロアには行けない、といった構造もある。

時々、孤独に戦う強者の姿を見かけた。一人で秘薬の入手や洞窟突破に挑んでいるのだろうか。


階層が上がると、魔物はさらに強くなるのだった!

《ブリザード》は即死の呪文《ザラキ》を使ってくるうえ、こちらの《マヒャド》がまったく効かない!

《あくましんかん》は蘇生呪文《ザオリク》で、こちらが倒したモンスターを復活させてしまう!そのうえなんと《イオナズン》で、二人のHPを100以上も削ってくる!

そして最も二人の度肝を抜いたのは《キラーマシン》だった。

亡霊アークボルトと同じように《五月雨斬り》で4連撃をしてきたかと思ったら、なんとその《五月雨斬り》を2連続で繰り出してきた!「2回行動」の特性を持っているのである!

リオが危険を察知して、1ターン目で二人同時に《スクルト》を使っていなかったら、全滅していたところだった。



『僧侶だけで魔王を倒すには?』

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