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episode65 『王と悟り』

12 時間前
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episode65

『王と悟り』 ホリディ
ホリディ

近くにも城の兵士らしき男がいる。話を聞いてみよう。

ソ「あのう、ホリディさんは将軍に向いていないんですか?」

兵「えぇ?オレはホリディさんでいいと思うけどな。他に誰もいないだろ?

 元将軍さんにはこの国は任せられないし、早く後釜決めたほうがいいよ」

ソ「将軍さんはなぜ居なくなったんですか?」

兵「えぇ?そんなことオレに聞くなよ。

 衛兵の口からは言いづらいことがあるってもんだろ」

ソ「そうですか、すみません」

ソロは店を出た。もう少し事情聴取が必要だ。兵士じゃない者がいい。


噴水の前に座り込んで酒を飲む男たちがいる。

ソ「あのう、ホリディさんは次の将軍になりますかねぇ?」

男「あぁん?あんな奴将軍にしちゃいけねぇぜ!」

ソ「そうなんですか!どうして?」

男「あいつは徴兵令を敷きたがってるからな!国の男は全部兵士にしようとしてんだよ!たまったもんじゃねぇぜ!」

ソ「なるほど!」わかりやすい話だ。

ソ「つまり、前の将軍さんは徴兵令なんか言わなかったのですね?」

男「そうだよ。グレイグはむしろ、自分一人で魔王を倒すって言ってたくらいさ!頼もしい男だよ。実際メチャクチャ強えしな!」

ソ「兵士はグレイグさんを嫌ってて、街の人はグレイグさんを慕ってる?」

男「そりゃそうだよ!グレイグは町民のヒーローだぜ。何度助けられたか!」

ソ「でもどうして兵士はグレイグさんを嫌うのですか?」

男「グレイグは、王様に反発して辞めてったんだよ。謀反だよ謀反!

 兵士ってのはさ、王様に忠実でなきゃ話になんねぇだろ?」

ソ「強いけど、悪い人なんですかグレイグさんは」

男「違ぇよ!グレイグは英雄さ!」

ソ「あぁそうか。でも王様には逆らった?」

男「王様は、元々は魔王に対抗するために戦力を鍛えてきたんだよ。

 でもなんかいつの間にかにさ、隣国に攻め込むだの領土増やすだの言うわけさ。

 グレイグはそれが嫌だったんだ。領土なんか増やす必要ないし、国と国がケンカする必要ないだろってね」

ソ「そうか!グレイグさんは悪くない!」

男「町民は大抵そう思ってるよ。領土の拡大なんてまったく必要ねぇぜ」

ソ「だから、おじさんはホリディさんに勝ってほしくない」

男「そりゃそうさ」

ソ「でもおじさんも強そうですけど、オーディションに出たりしないんですか?」

男「オレもちょっとは強いけどよ。勝ち目はねぇよ!

 絶対不利な仕組みなんだからさ」

ソ「というと?」

男「まず、参加者同士で決闘するんだ。それで勝ち抜いた奴がホリディと決勝戦さ。ボロボロの体で決勝戦やって、勝てるかよ?」

ソ「出来レースだ!」

男「そうだよ。ホリディも王様もそれでいいと思ってんだろうよ。

 国民を納得させるために、いちお試合を開くんだよ」

ソ「でもじゃぁ、参戦者なんかいないんじゃないですか?」

男「少しは居るようだぜ。名を上げたい奴が居るし、無謀なバカもいるんだよ。本気でホリディを食い止めたい奴も少しは居るだろうしな」

ソ「ホリディさんを勝たせたらマズいんだ・・・!」

男「そうだよ。それだけは確かだ。

 あんた戦ってくれんのか?」

ソ「いやあぁ僕は・・・」

男「盗賊だろ?姑息な手段で一発逆転ってな!

 わっはっは!期待してるぜ!」

ソ「はっ・・・!」


ソロはにわかに興奮してきた。

結構重要な世直しに見える。おまけに武器が手に入るかもしれない。普通に挑んでは勝ち目がないが・・・でも、ソロはこの数日で、リンガイアの盗賊やローラやヤンガスのしたたかさを学んできた。

ひょっとして、何か出来ることがあるのではないか・・・!?


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