episode83 『王と悟り』
episode83

2人は丘を登り、何やら目的地に到着したようだった。
神官ハーゴンがいた神殿と同じ、それよりも少し大きいであろうものがそびえている。かなり古びてはいるが。
そしてその玄関には、人の立つ姿が見える。女性だ。
ソ「僕らが来るのを、わかっていた・・・?」
一枚布を美しくまとう、どこか神秘的な雰囲気のある女性だ。
●アテナ

年齢:24歳 誕生日:5月24日 身長:184cm
グ「神殿巫女をやっていた、アテナ殿であろうか?」
女「グレイグ、あなたの訪れを遠い昔から待っていました」
グ「遠い昔から?」
ソ「僕じゃないのか」
シ「私はアテナであり、アテナではありません。
この体はアテナであり、あなたがたは私をアテナと呼んでくださればよいです。
私は今、神託のためにこの体に憑依したシリウスという者です」
ソ「え?え??」
シ「ふふふ。意味がわからなくてかまいません」
グ「神託のために、女神が降りたのだな」
シ「グレイグ。あなたの訪れを待っていました。
戦士グレイグ。
戦士とは、勇者のために盾となり、勇者を守る者です。
その覚悟があなたにはおありですか?」
グ「あぁ。そのつもりで鍛えてきたのだ」
シ「良いでしょう。
暑いですね。中へお入りください」
シリウスは2人を神殿の中にかくまった。
広い神殿の中には、緑の葉が青々と茂っている。まるで温室のようだ。
シ「グレイグ。
あなたはいずれ、強大な悪を見つけてしまうのでしょう。そして対峙する。
そこまでには模索が要ります」
グ「灼熱の荒野も、魔物の群れも、掻き分ける自信はある」
シ「厄介なのは魔物か人かわからぬような者です。魔物のような心を持った王や支配者です。魔物なら斬り捨てればよい。しかし人は、権力者は、迂闊には斬るわけにはいかない。
あなたの君主に、あなたが手を触れなかったように」
グ「あぁ・・・」
シ「この神殿の先には、もっと朽ち果ててしまった古代の遺跡があります。
そのどこかに、《ラーの鏡》という秘宝が眠っています」
ソ「ラーの鏡!?」
シ「《ラーの鏡》は、『真実の姿を映し出す』という魔法のチカラを持っています。
悪魔かどうかわからないとき、その鏡を奴にかざすのです。魔物が化けているなら本性を現します」

ソ「それは助かる!」
シ「えぇ。しかし2人の冒険でそれを見つけても、《ラーの鏡》はグレイグが持っておいきなさい」
グ「私が?」
シ「あなたには、1つ弱点がありそうです」
グ「なに!?」



