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【15歳の君へ!】イラストや芸術でプロになる秘訣とは?

  • 執筆者の写真: ・
  • 9月18日
  • 読了時間: 11分

更新日:9月19日

PixivやSNSなど眺めていると、絵の上手な人がものすごく多くて驚かされます!

しかしその99%はアマチュアやセミプロなのですね。

イラストや作曲、クリエイターとしてプロになるには、どうしたらよいのでしょうか?



まず、「上手い」ことは大前提で・・・

まず、イラストやその芸術の技術が高いことはもう大前提です。その技術について細かく解説することは割愛します(私にはできません(^▽^;))。

「上手い」というのは曖昧なものですが、「基礎能力の高さ」が不可欠と思ってください!絵ならデッサン力です。誰が見ても「上手いな」「プロ級だな」と感心するくらいの実力が要りますね。

つまり、「味があるタイプの上手さ」でプロになるのは非常に難しいです!その絵柄が求められるのは一部のケースだけで、他の絵柄や無個性な描画でも「上手い」と言わせないと、採用されることは稀ですね。

たとえばアニメーターというのは、『SPY×FAMILY』の絵柄を器用に模写したかと思えば、『プリキュア』の絵柄も器用に模写できるのです!



多作の能力が求められる!

プロの現場で必須とされる能力の1つが、「多作」です。「速作」と言ってもよいです。

上手い絵を、たくさんたくさん描けなければいけません!

たとえば、高校の美術部の作品展で大賞を受賞したとしても、それを描くのに1か月も掛かったのなら、プロ現場ではあまり評価してもらえないのです(ノД`)・゜・。デジタルペイントが主流になった現代、一筆ごとに描き直しが出来るがゆえ、何度も細かく微調整しながら美しい絵を描き上げるような人も増えています。それで上手いとしても、プロになるのは難しそう。

極端に言えば、「消しゴムを使わずに一発描きで上手い絵を描く」というくらいの技術が必要で、その練習をひたすらしたほうが良いです!


「映え」の現代、細かく微調整や装飾を加えて美しく仕上がった絵が大きくバズったりするのですが、プロの現場で求められる能力とは言えません・・・。

アニメーターは、新人でも1日に20枚くらいは描かされるそうです。8時間で20枚。1枚30分も掛かっていません!

もちろん、速いだけでなくたくさん描くだけの手指や体の体力も要ります!


つまりですよ?

プロ志向なら、「気が向いたときだけ描く」「1か月に1枚だけ描く」というスタンスでは厳しいです!

「多作力が要る」ということに気付いていないプロ志望者が多いです!

すでに15歳のあなたは、「1日1枚描くぞぉー!」では足りなくて、「1日10枚描く」くらいの熱中が要ります!



様々なアングルや体型が求められる!

SNSに投稿するだけなら、いつも正面向いて微笑んでいる女の子を描ければ、人目が引けますね。でもプロの現場はそうはいきません!

運動会で走って転んで玉入れして泣いて抱き合う、すべてのシーンを描ける必要があります!すべてのシーンに原作マンガのお手本があるわけではないですね。これは、プロになる前からもう、様々なアングルや動作の絵を描きまくって、頭の中にインプットする必要があります。


そして、可愛い女の子だけでなくおっさんも、お婆さんも、ピッコロ大魔王も、ハグリッドも描ける、そんな柔軟さが必要です!これも、普段から様々なキャラクターを描いて、頭の中に一通りのテンプレートを持っておく必要があります。「見たら描ける」ではなく、頭の中にテンプレの蓄えが必要ですね。



「マンガを描くつもり」と考えて練習するとよい!

「話は浮かばないからマンガ家になるつもりはないわ」と思っていても、それでも、「マンガを描くつもり」で練習に励むのが良いです!

マンガ1冊の中に、様々な表情やアングル、人物、背景やモノ・・・教材がいっぱい詰まっているからですね(*'▽')好きなマンガを本棚から1冊手に取って、200ページすべてのコマを模写してみる、というような練習をやってみましょう!学園モノではなく、『葬送のフリーレン』みたいな様々な生き物や動きのあるものが良いです。


イラストレーターの多くはマンガ家流れだったりする

ラノベやテレビゲームの美少女キャラをデザインするイラストレーターさん。そういう仕事に憧れている人が多いのでは?マンガより楽そうですよね。

しかーし!Σ(゚□゚︎`)

キャラクターデザインを仕事にする人たちは、元はマンガ家志望者が多いそうです。裏で同人誌を描いていたりもしますね。色々な動きも描ける、1日に何キャラも何コマも描ける、という能力を持ったうえで、「1枚の立ち絵をデザインして報酬〇万」というような仕事に流れてきています。

描いているのは立ち絵ですが、その陰にはマンガがすらすら描けるほどの幅広い画力とスピードを鍛えてきています!


週刊連載をしながらキャラデザイン!

たとえば『ワンピース』が次の章の入ると、軽く30人くらいは新キャラが登場しますよね!(モブキャラを含めればその10倍以上かな 笑)

マンガ家さんというのは、マンガの本編を毎週描きつつ、その合間の時間に次の章のキャラデザインをこなしているのです!チョッパーやヤマトをデザインするのに、1時間も掛かっていないかもしれません(笑)

これくらいのスピード力を鍛えないと、プロでやっていけないのです!

たとえば、詰めの段階では「巫女の服ってどうなってるのかな?」と資料を見たりもするでしょうが、ラフ画の段階でもう、巫女装束を改造したデザインが頭の中にあるのでしょう。


アニメの原画マンも、「ちょっと天下一武道会の観客をテキトーに100人くらい描いておいて」などと指示されます。模写能力だけでなく、デザイン力が求められます。



「オーダー」と「ボツ」に慣れる必要がある!

プロでやっていくためには、自分の好きなものばかり描くのではなく、誰かの「オーダー」に従って描く能力が求められます。上記のようにして様々なものを描ける技術を身に付けるだけでなく、「心の在り方」として、誰かのオーダーに沿って描く従順さや几帳面さが必要なわけですね。コミュニケーション能力も大切です。

この「心の在り方」が、意外と難しいのです!どうしても、イライラしてしまったり投げ出したりしてしまうでしょう。


そして、「ボツだね。描き直して」に慣れる必要があります!

「せっかく描いたのに!」「上手く描けたのに!」な絵に描き直しを指示されても、怒っても泣いてもいられないし、「えー!!」とすら言っていられないのです(^▽^;)

これは、絵の上手い人でも突き当たる壁です!上手い人ほどプライドが高いため、注意されたり描き直しを指示されたりすることにカチンときてしまいます。プロの世界とは、それを乗り越えなくてはいけません!

「鋼の精神」といいますか、「根性」といいますか、とにかく描画技術だけではない精神的な強さが必要です。これも、実際に何かの目的のために期限を設けて真剣に描いて、ボツを喰らって描き直して・・・という作業を何十回もやらないと、身に付かないでしょう。プロになる前に、「慣れてるよ。ボツ出てもいいや」という腹の据わったタフさみたいなものが要るのですね。


『ドラゴンボール』の鳥山明さんですら、非常にたくさんのボツを喰らって泣きながら描き直してきた、とコミックスなどでよく語っていましたね。超人気作家だからキャラデザインを依頼されたのに、キャラデザイン仕事でも容赦なくボツを喰らっています!

ドラクエ6の勇者ボツ案!
ドラクエ6の勇者ボツ案!

このキャラは、ドラクエ6の主人公(勇者)として描いたものだそう。これでもボツだったんですって!シナリオライター堀井さんのイメージと違ったのでしょう。



自発的に数パターンを用意したりも

会社ロゴや本の表紙のデザイナーなどでよく耳にする話です。

オーダーされたイメージに対して、1つのみならず複数のデザインを描いて提出します。もっと言えば、デザインごとに微妙に配色や縁取りなどの違うパターンすらも用意して、「どれが良いですか?」と選んでもらうのですね。

期限のうちに、1つのみならず2つも3つも描くのです(笑)

現場によってはこういうことが頻繁に求められ、複数の発想力とそれを形にするデザイン力とスピードと、どれも必要になります。

クリエイターとして冒険したい(面白い案を提案したい)場合はなおさら、想定通りのものを描きつつ自分らしいものも描く、というスピードが必要です。

基本的にクリエイターは、従順さと発案力の両方が必要です。



音楽についてもおおむね同じ!

音楽業界についても、おおむね同じ感じです。

作曲の依頼は、ボツになることがとても多いものです(泣)多くの場合、コンペ方式で、10人くらいの作家がそれぞれに提出した中から気に入ったものを、クライアントは選びます。9人はボツです!これが、avexクラスの超大手でも日常です!

「あなたにお願いします」と依頼が来ている場合でも、2~3曲書いて気にいったものを選んでもらう、ということが多いです。


ちなみに、依頼されたものでなく自分のアルバムにおいても大変です!

アルバムは通常、10曲ほどが収録されますが、その10曲のために20曲は書き、選別されていきます。半分がボツということです!

レコード会社のオーディションに通った後、「じゃぁ3か月後までに50曲、ストック用意しておいて!」と多作能力を試されたりします!これが出来ないならデビューが流れます(泣)


近年はもっとかなり緩いようですが、音楽業界もこういう感じです。創った本人が「イイ!」と思っていてもダメですし、名曲を1年に1曲創れる程度では、プロではやっていけないのです・・・。



学生時代の部活のような場は、意外と重要!

学生時代は、部活動の中で、報酬もないのに延々と芸術に打ち込まされるものです。

吹奏楽部の定期演奏会は、入場料無料で生徒に報酬なんてありません。でも数か月も前からそのための練習を開始し、連日残って練習をしたり、泣くほど怒られたりしながら成長していきます。理不尽な目にたくさん遭います。先輩や鬼顧問のイビりに耐えます。

・・・こうした不毛な日々が、プロになるためのメンタル教育、体力作りにもなっていたりするのです(笑)

大学のサークルなんかはよく、地域おこしのために無報酬でイベントを行ったりアートを創ったりさせられます。これはある意味、プロになる前の試用期間みたいなところがあります。様々な人の指示に、応え、練り、耐えていくのですね。


「プロではないがプロ並みの緊張感を持った現場」みたいなものを、体験することはとても有意義なのです!(*'▽')



テレビゲームの誘惑に討ち勝とう!

特にイラストレーターにとって、絵が上手になるキッカケをくれたのはテレビゲームやアニメだったりするでしょう。それはあなたにとっての恩人であり、先生ですね!

しかし、テレビゲームもアニメも、中毒しがちなリスクがあります。青春時代は膨大な時間があるのに、テレビゲームに没頭しすぎて絵の練習がおろそかになった・・・ということになりがちです。これに気を付けなければいけません!


私は音楽の専門学校に入るとき、「テレビゲームは封印しよう!」と決めました。そこからはほとんどテレビゲームをやりませんでした。私は子供の頃ドラクエマニアでしたし、テレビゲーム大好きでしたが、それでも我慢をしました。


テレビゲームやアニメを0にすべしとは言いませんが、しっかり自分でコントロールすべきです!

現代は特に、オンラインゲームなどは1,000時間プレイする前提で設計されているので、中毒したらもう時間を吸いつくされます。アニメも、ネトフリなどで膨大な作品量が見放題なので、時間を吸いつくされます。この誘惑に討ち勝つ必要があります!

「学校や練習、仕事を生活の中心に据える」という勤勉さみたいなものが、必要不可欠ですね!


不登校はエンタメに強く、エンタメに負ける・・・

不登校に陥る子は、イラストレーションやゲーム開発などのエンタメに強くなる傾向です。あまり勉強しない分、たくさんアニメを見て目が肥え、たくさん絵を描く時間があります。

しかし同時に、不登校の子はエンタメを自制する力が弱い傾向にあります。テレビゲームやアニメに中毒しすぎて、プロになり切れないのですね。

朝起きれない、コミュ力が低い、社会性が乏しい、といったことにもなりがちです。

学校には行かなくてもよいと思うのですが、他の方法で社会性を鍛えなければなりません!

これはN高といった通信教育に通う子にも言えます。

高校に行かないなら、アルバイトを週4~5くらいでやって社会性を磨いたり、生活にメリハリを生むことを強くオススメしますよ(*'▽')お金持ちになって立派な機材も買えますね♪



どんどん、いろいろ描くべし!

プロになりたいと思っているなら、まずは技術力を磨きます。ある程度かわいい女の子を描けるようになったな~と思ったら、次のステップ!


・色々なものを描けるようにする!

・速いスピードで描けるようにする!

・目的に沿って完遂する練習をする!


こういう能力を磨いておくと、ライバルに差を付けることが出来ますよ(*'▽')そして、プロの現場で長年やっていける地力が身に付きます♪


※この記事は、「私のラノベのキャラデザをするならこれくらいの条件を満たして!」と書いているわけではありません!私のキャラデザ企画はもっと緩いです^^

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