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エピソード135『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2024年5月2日
  • 読了時間: 2分

エピソード135


母「長い歴史をお話しましょう・・・。

 遠い昔、地球にはアトランティスという超文明がありました」

ゆ「聞いたことがあるわ!」

母「アトランティスは、科学力の誤用によって、海の藻屑と消えました」

キ「大災害を引き起こしてしまったのよね」

母「科学と権力の誤用によって。アトランティスの民は滅び、罪なきレムリアの民までをも巻き込んでしまいました。

 それは惑星規模の大罪でした。

 そのときに大きな過ちを犯した者たちが・・・人魚という姿でこのように生まれ変わります」

ア「罪を償う人生、か」

ゆ「人魚って、船を沈めたり人を溺れさせたりする悪い生き物だって噂もあるわ」

母「船が転覆する現場で、目撃されることがあるため、『人魚が沈めた!』と誤解されることがあります。

な「かわいそう・・・!」

母「しかしその誹謗中傷も、私たち人魚が受けるべきカルマの1つです。

人助けをしても、嫌われる。嫌われてもなお、人助けをしながら生きる。そういう宿命です」

ゆ「切ないわ」

母「しかし、同情を受ける立場ではないのです。罪人ですから」


な「溺れた人を助けるから、下半身が魚なの?」

母「そのためでもあります。 

 もう1つ、理由があります。

 それは、人間との恋に中毒しないため」

4人「えぇ!?だってさっき・・・」

母「そう。そもそも恋愛をすべきでありません。

 しかし、遭難した男など助ければ、その男に恋されたり、恋することは起こり得ます。

 特に男たちは、女を無理やり押し倒すものです。

 下半身が魚なら、人魚はセックスをすることが出来ません。

 恋に中毒することなく、互いは別れるでしょう」

ゆ「そんな理由があったとは・・・!」


母「私たちもあなた方に伺いたいことがあります。

 こんな辺鄙なところに、どのような御用があったのでしょう?

 もしかすると・・・あなた方に助力が出来るかもしれません」

ア「僕たち、世界樹っていうところに行きたいんだ!」

母「やはりそうでしたか。

 導きましょう。あなた方を」


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