エピソード2 『真理の森へ』
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- 2023年3月19日
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エピソード2
「お母さん!私、大学辞める!!」
家に帰るなり私は、トレンチも脱がずにキッチンになだれ込みました。
「何言い出すの?急に!」
「私、心理学はもう、ヤメにする。だから大学もヤメる。いいでしょ?」
ダメに決まっている。わかってるけど、言わないわけにはいきません。
「…ふふ。
それで?心理学辞めて、大学辞めて、それでどうするつもりなのよ?」
その意味深な笑いは何?冗談言ってると思ってるの?
「……………。」
私は、自分のプランをすぐには切り出せなかった。どうせ反対される。
「ふふ。いいわよ?学校辞めても。お父さんも説得したげるわ。」
「…!?
いいの!?」
「覚悟してたわよ。予想してたわ。ふふふ。」
母は、おたまの先でソバージュ頭をポリポリ掻く。
「覚悟って?」
「あなたが大分に行くと決めたときに、
だいたい予想してたわよ。大学は興味が失せるだろうってね。」
「そうなの!?」
「ふふ。そうよぉ。母親ってそんなもんじゃないかしら♪
それはいいとして、
大学辞めて、どうするつもり?」
「………私、
フィンランドに留学する!環境学を学ぶ!」
「へぇ!フィンランド!環境学!」
「ダメかな!?」
「ダメじゃないわよ。面白いんじゃない?」
「じゃぁ、いいの!?」
「いいけど、その代わり…」
『真理の森へ』



