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エピソード27

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年2月1日
  • 読了時間: 3分

カイロに戻ったこの日は、

手続きに追われることになった。


まずは、

アエロフロート航空のカイロ支店を探して、

そこで、帰りの航空券の日付の変更手続きを行ったんだ。

(今となっては日付変更なんてネットでカンタンに行えるけど、

当時はそうでもなかったんだよ。)

手続き自体は、他愛ないモノだったけど、

アエロフロートのオフィスを見つけるのが、

けっこうな骨折り作業だった!!

ガイドブックの地図だと、曖昧過ぎて、探すのが難しいんだよ…。

しかも、ロシアの航空会社であるアエロフロートのオフィスなんて、

ジモティに聞いても、誰一人、知っていやぁしないんだよね(笑)

「エアプレインのオフィスなんだけどさぁ」

なんて質問しようモンなら、

他の航空会社や代理店を、案内されちゃう始末だし…(笑)


…それにしても、

たった10分やそこら、パソコン上の日付をいじくるだけで、

「手数料10,000円です」って言えちゃうんだから、

航空会社ってのは、儲かるワケだよ!

サービス業ってのはさ、

「時間を売る」っていうような商売だけどさ?

それにしたって、

10分1,000円でも「殿様商売」と言えるのに、

10分10,000円だからねぇ!

ヤツらの時間感覚は、

風俗嬢のお姉ちゃん以上に、ゴーマンだよなぁ(笑)


その後は、

ビザ・オフィスが集合するような場所に、行ってきた。

これは、

僕が帰りの便を延期したことによって、中東の各国に出入りすることになったから、

そのために必要な手続きだったんだ。

…ビザってわかる?

ビザってのは、入国許可証みたいなモンなんだけどさ、

入国する際にカンタンに取得できちゃう国もあれば、

事前に大使館とか行って書類提出しなきゃならない国も、あるんだよ。

3日も1週間も待たされることあるしね。

書類は英語で難しいし、けっこう煩わしいんだ。

料金も、取る国はけっこう取るしね。

だいたい30ドルくらいが相場だけど、

インドとか、7,000円くらい取るんじゃないかな。

それこそ航空会社と同じでさ、

海外旅行したがる金持ちから、いくらでもぶんどるつもりなんだよ!どうも。

日本の1/10の物価の国で、10分かそこらの手続きに7,000円だよ?

そりゃつまり、7万円取ってるのと同じことだからね(笑)

殿様商売にもほどがあるさ。



まず、

エジプトに再入国するためのビザは、

大して苦労もせずに、取れたよ♪

けれども、

シリアに入国するためのビザが、上手く取れない!

ココで手続きをしたら、

「4日後に再び、取りに来てください」

って言うんだ。

…まぁ、ガイドブックに記載されてる通りでは、あるんだけど…

僕は、あと4日もカイロでノンビリしてる余裕は、ナイ…

「どうにかならないかなぁ!?」

って更に押してみたけど、

おっぱいの大きな、肝っ玉母ちゃんみたいなスタッフは、

「残念だけど、どうにもならないわ」

と、肩をすくめ続けてた。


ガイドブックには、「奥の手」が書かれていた。

「カイロでビザが取れない場合は、

 強引にシリアの国境まで行ってしまえ!」

というものだった。

「そこで粘り強く交渉すれば、

 日本人ならなんとか通してくれるだろう」

といった、文字通り、「チカラ技」だった(笑)

僕は、この「裏技」に望みを掛けて、

シリアのビザ取得は、ココでは諦めた。



その後は、

土産物屋を覗いたりして時間を潰すと、

夜にはネットカフェに行って、ダニーにメールをした。

「無事に帰ってきたよ♪

 ギザのピラミッドは、入場者数の制限があるそうだから、

 明日朝7時に、タフリール広場のケンタッ○ー前集合で、OKかな?

 夜のうちに返信が無ければ、

 そのまま、7時に待ってるよ♪」

とまぁ、こんな内容だよ。


ネカフェでミクシィや何かをやってるうちに、

ダニーから返信が来ていた!

彼からの返信には、

滞在している場所の都合から、

朝7時の待ち合わせは不可能だというものだった。

「8時にケンタッ○ーでイイかい?」

という申し出だったので、

「OK♪」と返して、ネカフェを後にした。



『導かれし者たち』

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