エピソード9 『伝説の教師 -金八さんのその先に-』
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- 2023年3月21日
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エピソード9
メモ紙に記された住所に辿りついてみると、
そこは、家でもなければ学校施設でもなく、
げすとはうす ふうらいぼう
ゲストハウス?
僕は、そんな単語を初めて見聞きしました。
ゲストってことは、誰かが住んでるんでしょう。
学校寮みたいなことなんでしょうか?
とにかく、門はカギどころか閉まってもいないので、
勝手に入ってみました。
庭には、がじゅまるの木から手作りブランコがぶら下がっています。
それに、バーベキュー用のカマド?大きなダイニングテーブルも。
こんな学生寮、見たことありません。
なんと!
門だけでなく、玄関まで開けっ放しではありませんか!
こんな手薄なセキュリティで大丈夫なのかなぁ…
僕はお言葉に甘え、勝手に玄関に突入します。
広い玄関口。
「すいませーん!勝手に失礼しまーす!
どなたか、いらっしゃいませんかー?」
僕は、大きな声で叫んでみました。
すると、
2階から誰かがドスドス降りてきます。
降りてきたのは、
同年代くらいの、色黒の青年でした。
「あれ?どしたんスか?お客さん?」
「あ、はい。W大学教育学部の高橋英孝といいます。
あの、受付はどちらにありますか?」
「プっ!
そんな生真面目なゲストハウス・パッカー、生まれて初めて見たわ!
学校紹介とか、そんなん要らんわ!
掴みのボケなん?それ。けっこう美味しいわ。笑ってもたぁ!」
「いや、ボケとかじゃないんですけど…
あの、ゲストハウスって何なんですか?」
「いやいやいや!キミが立ってるココが、ゲストハウスやん!
オモロイなキミ。オレと漫才やる?」
「ちょっと待ってください!話がぜんぜん見えてこないんですが…」
「いやいやいや!それはコッチのセリフやちゅうの!
何?わざとボケてるわけじゃないんか?」
「ボケてるつもりはありません!お笑いとか苦手です!
受付を探してるんです!」
僕はどうしても、すぐにムっとしてしまいます。
「受付っちゅうてもなぁ。
こんな小さなゲストハウスじゃ、明確な受付なんてナイで?
オーナーの立ってる場所が、どこであれ、受付。みたいな?」
「はぁ。
なんか、ますますよくわからなくなってきちゃったなぁ。どうしよう…」
僕は、だんだんくたびれてきました。
「とりあえず、何か用があって来たんやろ?
中入りぃな。コーラくらいなら出したるで。」
僕とはテンションがずいぶん違いますが、どうも、悪い人ではなさそうです。
僕はお言葉に甘えて、飲み物をごちそうになることにしました。
『伝説の教師 -金八さんのその先に-』



