第25章 ひのいき
- ・
- 2023年1月1日
- 読了時間: 2分
第25章 ひのいき
おそらくまだキツイであろうことは察しながらも、とりあえず町の外に出て戦ってみることにした。新階層の敵の強さがどの程度か、体で知っておきたい。
最初に出くわしたのは、4体の《テベロ》であった。ドラゴンのような、小悪魔のような浮遊モンスターである。

マ「可愛い~♪」とマナが萌えたのも束の間、《テベロ》Cが素早い動きから《火の息》を吐きだした!マナとリオは10程度のダメージ!
すると続けざまに、A、B、Dも火の息で攻撃してきた!個々の火の息はそう強くもないが、集団で吐かれるとたまったものではない!
リ「《火の息》なんて、ドラクエっぽくなってきたわねぇ」リオは悲しくも喜んでいる。
二人で《バギ》を続けざまに撃ったがそれではHPを削りきれず、再び向こうのターンで連続の《火の息》を浴びる!これはたまったものではない!反撃の連続《バギ》で一掃できたが、痛々しい戦いであった。
リ「う~ん。レベル的にそろそろ 《バギマ》を覚えるハズなのよねぇ。
そうなったら楽になりそうだけど…」
マ「髪の毛が、焦げくさぁい(汗)」ぷすんぷすん。
なおも戦ってみた。
次に現れたのは《とさかへび》だ。ヘビとドラゴンを足して2で割ったような、緑色のモンスター。やはり集団で襲い掛かってきた!

リオの《通り魔》スキルで先制攻撃を仕掛けたいが、それでは単体にしか攻撃できず、しかも大してHPを削れないのは目に見えている。ためらっているうちに《とさかへび》が動いた!
と「《マホトーン》!」こちらの呪文を封じる厄介な呪文だ!
リオはかろうじて身をかわしたが、マナは喰らってしまう!《バギ》が撃てなくなってしまった!
と「《マホトーン》!」敵は空気を読まず容赦ない!2匹目もまた《マホトーン》を撃ってきて、今度はリオの呪文も封じられてしまった!
打撃攻撃だけでちまちまと、4ターンかけてようやく撃退。やはり痛々しい戦いであった。
リ「戦えないこともないけど、戦略的撤退!」リオは号令をかけた。
やはりもう少しレベル上げや戦力強化が必要そうだ…。
ゲームの進行としては焦ることもない、という判断をし、しばらくのんびりプレイすることにした。
たまには別行動もしよう。二人プレイのほうがレベル上げが有利になりやすいが、個人行動ならではの思わぬ発見や楽しみもあるものだ。
『僧侶だけで魔王を倒すには?』