39 切なさ
39 切なさ
私は、
道行く人に尋ねながら、離島桟橋とやらを目指した。
20分ほど掛かってしまったけれど、
無事、そこに到着出来た。
竹富島行きのフェリーは、
2つの会社から出ているようだった。
無知な私は、比較材料を持たないので、
単純に、先に出港できるほうを選んだ。
10分も待てば、もう出港できた。
フェリーは、
地下に客室を持っていて、30人程は座れそうだった。
私は地下には降りず、
甲板の手すりに捕まって、
潮風に髪をたなびかせながら、遠ざかる石垣島を眺めていた。
港が見えなくなるまで、ずーっと、眺めていた。
昭和のポップスや演歌などには、
このような風景を、短調のメロディに乗せて哀愁たっぷりに歌うものがある。
これまでの私は、
「なんて昭和臭い、古臭い感性なのだろう」
と、半ばケイベツ気味に感じていたのだけれど、
なるほど!
自分がそのシチュエイションに立ってみると、
「哀しみ」とは似て非なる「切なさ」といった感覚が、
15歳の私でも、良く理解出来てしまった。
やはり、何事も、
実際に経験してみないと、わからないのだ(笑)
私は、いったん地下の客室に座ったのだけれど、
酔いを感じて、すぐまた甲板に戻ってきた。
風に当っているだけで、全く、酔いを感じずに居られた♪
噂通り、
30分も船に揺られていると、竹富島なる新天地が、見えてきた。
『星砂の招待状 -True Love-』


