4 プレゼント作戦にご用心! 『トモコのセキララ恋愛講座』
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- 2023年3月25日
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4 プレゼント作戦にご用心!
…ジョーダンかと思ったら、ホンキだったのよ!
あのコたち、それからしょっちゅう、
「師匠!師匠!」って叫びながら、私の店に来んのよぉ。
毎回毎回、違う女の子ひきつれて、よ?
それでいつしか、私の雑貨屋さんったら、
「恋愛講座」の教室になっちゃったのよぉ(笑)
つまりね?
この本っていうのは、私の恋愛講座を受けにきた乙女たちの、
セキララな恋愛白書なの。
私のアドバイスがあんまりにも面白かったらしく、
「トモコさん!本にまとめてください!」ってお願いされちゃったの。
それで私、可愛い乙女たちのために、
こうして無い知恵しぼって、本なんて書いてるってワケ。
…最後までちゃんと書けるか、わかんないわよ?
私もゆっこちゃんに負けず劣らず、おバカちゃんなんだからぁ(笑)
2人目のお客さんは、チアキちゃんの部活仲間だったわ。
なんでも、彼氏の「ギャップ」に悩んでるって。
「うぇーんトモコさぁん。
オトコってヤツは、『釣った魚にエサはやらない』って本当だったんですかぁ!?」
ミキちゃんは、可愛く泣きマネしながら、第一声でそう言ったわ。
「アタリマエじゃなーい!
あなた、『月9』の見過ぎなんじゃないのぉ?それか少女マンガぁ?」
私は、「やれやれ」って仕草をしながら、唇を突き出す。
「ハイ。私、『月9』ダイスキ。ぐすん」
「やっぱりねぇ。
ミーハーな子は、『プレゼント作戦』にまんまと引っかかんのよぉ。」
「プレゼント作戦??」
ゆっこちゃんが口を挟む。
「そうよぉ。
メンズたちがプレゼントを贈るのは、『愛』でもなければ、『優しさ』でも無いのよ。
あれは、『作戦』なの。
『サマンサタバサの財布をプレゼントすれば、セックスできるぞ!』
って、メンズたちのファッション雑誌に書いてあんのよぉ。それか、エロ本?
よく知らないけどぉ。」
「そうなんですかー!?」
「そうなんですかー!?」
「おぉおぉおぉ…。仲良く輪唱でござんすね(笑)
そうなのよぉ。貢ぎ物なんてあんなの、愛でもなければ誠意でも無いわ。」
「でも、
高校2年生の男子にとって、2万円って大金ですよね?
そんな大金を払うってコトは、私のこと愛してるってコトでしょ??」
まぁ、無知なオトメたちは、そのように考えてしまうんでしょうなぁ。
「あなた、風俗が幾らか、知ってる?
お財布と同じ2万円で、セックスできんのよ。
でも、風俗だったら2万円で1回きりよ。
それが、シロウトの女のコだったら、どう?
最初に2万円、大フンパツしちゃえば、
その後ずーーっと、セックスし放題よぉ。
風俗いくより、100倍くらいおトクなのよぉ。」
「…………。」
ミキちゃんは、ぐうの音も出ないらしい(笑)
「あらぁ、
私ったら、最初っからぶっちゃけ過ぎちゃったかしら?
でも、キレイゴト言ってアナタを慰めたって、何にもならないでしょ?」
「…………。ひっく。」
「あら?ミキちゃんとやら、
あなたまだ、泣きマネごっこしてるのー?」
「…いえ、ホントに泣きそうなんですぅ。ひっく」
確かに、今にも涙があふれだしそうだ!
「ごめんなさぁい。私、空気読めないオバサンでぇ!」
実際私は、ややKYな気があるらしい。
いや、自覚はあるのよ?わざとハッキリ言うの。
「いえ、違うんです。トモコさんは悪くない。
ワタルがアタシを愛してなかったんだって知って、悲しいんです…ひっく。」
「あらそぉお?
じゃぁもっと、ズバズバぶっちゃけちゃうわよぉ?
それで?あなた、
『釣った魚にエサをくれない』ってことは、
2つ目のサマンサタバサでも、欲しがってるわけぇ?」
「だって、ホワイトデーってそういうモンですよねぇ?
バレンタインのお返しに、ペンダントの1つくらいは期待しても、
おかしくないでしょう?」
「あらー!
じゃぁあなた、バレンタインには彼氏に何をあげたの?」
「手作りチョコと…、………それだけ。」
「おほほほほー!
あなた、チョコの材料費って、せいぜい200円か300円でしょう?
それで、100倍の値段のお財布?おねだりしちゃう?」
「だってアタシ、まだ中3だったし…」
「中3だったら確かに、アルバイトも出来ないからビンボーだろうけどさぁー?
かといって、
あなたこそ、サマンサタバサのお礼、済んでないんじゃなくてぇ?
っていうか、
セーラー服にブランド品じゃらじゃらくっつけるのって、似合うと思うぅ??」
「…わかんない。デス。」
「『わかんない』んじゃなくて、『わかりたくない』のよねぇ(笑)
…まぁ、気持ちはわかりますけどぉ。
『分相応』ってモンがあんのよぉ。
マフラーくらいはバーバリーか何か巻いててもカワイイかもしれないけど、
それ以上にセレブに着飾ってても、可愛くなんてナイのよぉ?
『ケバい』っていうのよ、そういうの!」
「…わたしも、そう思う…」
ゆっこちゃんは気まずそうに、私に同意する。
ゆっこちゃんはナチュラル・キュートを解ってんのよねー♪
「でも、アタシ、
セックスいっぱい捧げてるよ?
そしたらもう、サマサタバサの分は帳消しじゃありません?」
「そうかしらぁー!?
じゃぁ聞いちゃうけどぉ、
セックスするとき、
アナタと彼と、どっちが大きな声で喘いでる??」
「…………。」
「あら、ちょっと直球すぎたかしらぁ?
ちょっと!ゆっこちゃん、あなた、お店の外で耳ふさいでてぇ?」
ゆっこちゃんはキョトンとしながら、
でも素直に、店の外に出ていった。
私は、うら若きオトメに対して、容赦なく、促す。
「さぁー。セックスのハナシは恥ずかしいと思うけど、
ちゃーんと打ち明けてくれなきゃぁ。相談にならないじゃんよぉ?」
「…ハイ。アタシのほうが、声、大きいとおもう…」
「はい。素直でヨロシイ♪
そうなのよ。別に、おかしくないし恥ずかしくないのよ?
どこのカップルだって、女子側のほうがずーっと、喘いでんのよぉ。
セックスってのは、そういうモンなのよぉ。
『女のほうが10倍キモチイイ』なんて、ノンノに書いてなかった?
彼氏のセックスがペーペーだとしても、
それでも尚、女性のほうが気持ちイイのよぉ。トクしてんの!」
「トク!?」
「そうよぉ。知らないの?
官能度合いも健康的なメリットも、女性側のほうが上なのよぉ。
…つまりよ?
女のコたちは、
サマンサタバサを貰っておいて、
それでなおかつ、セックスまで、『貰ってる』側なのよぉ。」
「貰って、また、貰ってる…」
ミキちゃんは、可愛く首をかしげる。
「そうよぉ。
セックス交わして、あなた、天にも昇るキモチになるでしょ?
それなのに、更にプレゼントを期待するなんて、おかしくない!?
ぜいたくすぎない!?」
「そっかぁ。釣った魚にも、エサ、くれてたんだぁ…!」
「そうよぉ。あなたがセックス好きなら、ね。
…ちょっと待って!?
そもそも…そもそもよ?
なんで、『お魚さん』であるアナタは、
彼に餌付けを義務付けるワケ!?
お魚さんたちは…いや、ほかの動物にせよ…
ジブンのエサは、ジブンで獲ってくんのよ?
誰かに餌付けしてもらうのは、赤ちゃんのうちだけよぉ。」
「え?え??」
「つまりよ?
『女だろうと、欲しいモノは、ジブンで稼いで買うのがアタリマエ』
ってコトよぉ。
釣られる前だろうが釣られたあとだろうが、
彼氏にプレゼント要求するのは、お門違いってモンなのよぉ。
『ワガママ過ぎる』ってコトよ!」
「ワガママ過ぎる!!」
「そうよぉ。
別に、ミキちゃんだけじゃ無いわぁ。
世の中のオトメたちはみーんな、ワガママ過ぎんのよぉ。
だから、恋愛で泣いてばっかりなの。
『尽くしてもらうのが当たり前』って思ってんなら、
アンタたち、100年経っても1000人付き合っても、不満が絶えないわよぉ?」
『トモコのセキララ恋愛講座』



