えぴそーど89 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』
- ・
- 2024年12月24日
- 読了時間: 3分
えぴそーど89
行列に並んでいる間に同じような募金サギにあと2回声をかけられ、さらに小汚い服を着た少女にサイフをスラれそうになった!ヘキエキしたので、一行はサクラダ・ファミリーを観光するのは辞めることにした。
カ「ヨッパラの大都市も観光地化しすぎちゃったのよね~。
もっとのどかだったほうが良かった気がするけど」
ミ「それも経済発展の弊害なのかしらね」
ヒ「経済発展していないヨッパラに行こうよ(・∀・)」
カ「それだったら東ヨッパラね。もう通りすぎちゃったわよ。
コルトを北に上がればよかったんだけど」
カ「がびーん!」
ミ「東に戻っちゃいけないという決まりもないわ(*'▽')
冒険をしながら、いつかまた東に行けばいいんじゃない♪」
一行はにぎわう街を歩いた。目的の遂行のためにはまた宮殿なんぞに行くべきなのかもしれないが、なんとなく鬱陶しい。まずは街の中で何かを見つけられればそのほうがベターだ。
ヒ「スポインは食でヨッパラを引っ張るって言ってたけど、たしかに食べ物の店が多いね?
でも『バー』って書いてあるお店ばっかだよ。アタシ入れないなぁ~」
カ「『バル』って読むのよスポインでは。
スポインではバルっていうのは酒場のことじゃなくて、うーん、ファミレスみたいなもんね。
昼ごはんも食べるし、3時には小休止で冷たいもの飲むし、夕飯食べる人もいるし、お酒飲んで盛り上がる人もいるし」
ヒ「なんでも屋!」
カ「そうね。外食の何でも屋かな」
ミ「どこかスポインらしいバルに入ってみたらいいんじゃない♪」
カランカラン。
一行は混んでいない、かつちょっと洒落た年代もののもバルに入ってみた。
店「うっ!すげぇオーラを感じるぜ!
お嬢ちゃんたち一体、何者なんだい!?」
バルの店主から妙な声を掛けられた。
ヒ「アタシ?影山ヒナタ15歳。
好きなものは笑顔。嫌いなものはお愛想」
店「いや、君はどーでもいいんだよ。
後ろの魔法使いのお嬢ちゃん、強いんじゃねぇのか?」
ヒ「がびーん(ノД`)・゜・。」
カ「私?まぁ弱くもないけど。
冒険者に敏感なんて、その道の人なのかしら」
店「ちょっくら手伝いごとしてくんねぇかな?
店の存続に関わる重大事なんだよ!
ちょっと難しくてさ。普通の人には頼めやしねぇんだ」
ヒ「ホントに効果あるホワイトニング歯磨き粉を見つけるのと、どっちがむずかしい?(・∀・)」
店「うーん!その質問に的確に答えるのが一番難しいやっ(;・∀・)」
ミ「魔物退治をしてほしいってことでしょう?」
店「察しがいいなぁ、助かるぜ。そうなんだよ。
うちはパエリアって料理が名物なんだけどよ?
その材料のプチアーノンが在庫切れなんだ」
ヒ「プチアーノン??」
店「要するにイカだよ。
プチアーノンは普通のイカより甘くておいしいんだ。コレがあるからウチのパエリアは名物なんだよ!」
カ「それを倒して獲ってきてほしいと?」
店「そういうこった!3匹でいいんだ」
ヒ「飼うの?(・∀・)」
店「飼わねぇよ!食うんだってば」
ヒ「じゃぁマヤ爺さんとは一切関係がありませんので、深読みはご遠慮ください(・∀・)」
ミ「誰に何を説明しているの?(^▽^;)」
カ「まぁ協力してもいいわよ。今はスポインの国民と関わることが目的だからね」
店「なにぃ!オレと関わりを持ちたいだってぇ!?(♡▽♡)」
カ「言ってないわ。
シーフードばかり食べてる人なんて臭そうだもの」
ヒ「カンナもオトコを見る目が付いてきたなぁ(´_ゝ`)」
カ「なんで上から目線なのよ」
一行はゆるりとバル店主の依頼に応じることにした。
少し東に行けば海があるという。