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エピソード97 『天空の城』
エピソード97 れ「ふぁーあ、眠いわ」 そうだ。れいは寝ずにこの仕事を担ったのだった。 役目を終えて安心すると、宿屋に帰って眠った。 15時過ぎまで眠っていた。 受付に降りていくと、宿屋の店主はれいに感謝を告げ、労った。 そして「今日のぶんの宿泊費をサービスしてやる」と言った。 なんでも熱を出したカジカ爺さんとやらは、この宿主の親戚なのだった。街が飽和する以前から営まれている古い宿の店主というのは、街の要人を担っていることも多かったりする。鐘楼の番人を、普通は「要人」とは言わない。しかし、それはある意味で要人であるはずだ。 青いローブのれいちゃん れいは、再び教会へと赴いた。立派な教会の、内部装飾が見たかったのだ。 感謝や何かが欲しかったわけでないので、勝手口ではなく表から普通に教会の大きな扉を開いた。 そしてまた驚かされるのだった。 マーディラスのカテドラルではその日、20人もの町人たちが歌を歌っているのだった。 れ「歌!?」れいは面食らった。 それはいわゆるゴスペルというものだった。あちこちの教会で行われているもので、聖書の教えをシンプルな歌


【15歳の君へ!】イラストや芸術でプロになる秘訣とは?
PixivやSNSなど眺めていると、絵の上手な人がものすごく多くて驚かされます! しかしその99%はアマチュアやセミプロなのですね。 イラストや作曲、クリエイターとしてプロになるには、どうしたらよいのでしょうか? まず、「上手い」ことは大前提で・・・...


エピソード39『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード39 トルッカの町に寄り、そしてついに崑崙(こんろん)の森へと戻ってきた。 森は相変わらず巨大な真っ黒な怪我を負い続けており、今でもところどころで煙がくすぶってもいた。 一行は、特にゆなは、改めて胸を痛める。 キ「さぁさ、悲しんでたって時間がもったいないわ。 急いで森の治療をいたしましょ♪」 キキは《春風のフルート》を取りだし、ゆなにもそれを促す。 《春風のフルート》は今日も、朝露を浴びたすずらんのようにキラキラと輝いていた。 キ「いい?私が上でハモるから、あなたは主旋律を吹いてね♪」 ゆ「う、うん!」ドキドキ・・・ キ「ワン、ツー、せーの・・・」 ゆ・キ「トゥルル、トゥルル、トゥルルットゥットゥットゥットゥッ、ルールールー♪」 《春風のフルート》は、世にも爽やかで軽やかなハーモニーを大地に響かせた! 挿絵 by chiffonismさん メキメキメキメキ!! なんと、森の木々が瞬く間に再生していく! な「すごぉぉーい!!トトロの映画みたぁい!!」 キキ「もう1回♪」 ゆ・キ「トゥルル、トゥルル、トゥルルットゥットゥットゥットゥッ、ル


エピソード87『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード87 住所の場所に行ってみると、町のはずれの小さな、ハーブティの喫茶店であった。 ゆ「こんにちは。酒場の貼り紙を見ました」 お店を覗くと、隅の客用テーブルに一人の老婆が腰かけている。 婆「おやまぁ、隣町まで行ってくださるの?」 ゆ「えぇ、私たち、旅の者ですから」...


【加筆】次作のキャラデザインさん募集(*'▽')
次回作の主人公のイメージ♪ 最新作ラノベ『世界のはじまり』を公開した直後ですが・・・ もう次作のキャラデザインを行ってくれる方を募集します(*'▽') 26年夏の公開予定!1年前から準備する♪ 次作ですが、実はもうすでにかなり書きあがっています(≧∇≦) しかし公開は1年後、26年夏ごろを予定しています。 なぜそんなに先なの?? キャラデザインをこれまで依頼してきて、「思いのほか時間を要するようだな」という傾向が見えたからですね。 キャラデザインを担当していただく方には、もう原作を読んでもらって、半年前にはデザインに着手する、というくらいのスケジューリングを考えました(*'▽') 次作はかなり長文な作品で、登場キャラも多いです。 やや萌え寄り、クール寄り 作品ごとにキャラの雰囲気を変えてきましたが、次作は「現代アニメど真ん中」というイメージで考えています(*'▽') 生成AIが描いた男の子↓をたまたま気に入ってしまって構想を始めたので、こんな雰囲気の青年、それに準じた他キャラのイメージです。 ドラクエによくある子供っぽい雰囲気というよりは、FFに


第39節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第39節 旅立ちの準備をしなくてはいけない。 いつの間にか、お金は貯まっていた。稲作の仕事を最後まで全うするかたわら、目抜き通りに出てナイフやカバンを買った。ノアは、少々の装飾品を買うことも許された。 下宿で世話をしてくれている百姓にはどう話そうか?身近な人であればあるほど、「もうすぐ旅立つ」と告げつつ真相を隠すのは難しい。モモなら上手くやるのかもしれないが、ユキやノアはそれが上手ではない。2人は少し胃を痛めながら、普段よりも少々話し方がゆっくりになりながら、懸命にとりとめなのないことを話してどうにかやり過ごした。西の村に行ってみる、ということになっている。 1週間の後、2人は下宿を出た。 最初に泊まった宿に顔を出して、ルドマンを見つけるか、そうでなくとも宿主に一言挨拶でもしたいものだが、それをぐっと堪えた。話せば話すほどボロが出るから、誰にも何にも言わないほうがいい。 北の浜に出る。そして東へと岩礁を伝っていく。 本当に舟が待ち構えているのかな?少々不安にもなるが、疑いながら歩くのはまったく得策ではない。信じて、何も考えずに進むほうがいい時もあ


第38節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』 +4コマ「つくろいもの」
第38節 ツビットは再び、自分の舟に2人を引き上げた。 ツ「どうなってんだ。これは夢なのか?」 ユ「すみません。あなたに会いたくて、とんでもない無茶を冒しました」 ノ「はぁ、はぁ、はぁ。 本当に、本当にどうもありがとうございます!」 ツ「ありがとうございますじゃねぇよ。わざと溺れたって?どういうことだ!」 2人はかいつまんでいきさつを話した。 ツ「・・・それで。 オレが『オレの名を伏せろ』と言ったから、オレのせいで村長に追い出されたって責めるわけか」 ユ「いいえ。 違います。 あなたがどうして名前を伏せたがるのか、それが気になるは気になるけれど、ツビットさんのことを責めてはいません。会いに来た理由はただ1つ。どうにかして舟を得て、東のイースター島とやらに行きたいんです」 ツ「それをオレに頼るっていうのか? オレはそんな遠くまで航海はしないぞ」 ユ「航海は、しないですか・・・」 ノ「はぁ・・・。 た、たまには遠くに行くのも楽しいかもしれませんよ?」 ユ「いいんだノア。説得をする筋合いはない。どれほど険しいかわからないのに」 ツ「遠くに行
第37節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第37節 2人は舟を押して海に出した。乗り込み、そして苔むしたオールで漕ぎだす。 舟はあちこちに穴が空き、水が入ってくる。 ユ「でもどうにか進めるぞ!」 前には進めそうだ! しかし少し沖に出ると、とつげきうおが飛来しはじめる!...
第36節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第36節 翌日。 ユキはノアを伴って、北の浜へと出た。 ノ「どうして北の海なの?」 ユ「舟で移動する望みがまだあるとすれば・・・」 ノ「あるの?」 ユ「あるとすれば・・・最初に僕らを助けてくれた、あの男の人だって思ったんだ」 ノ「あの人!」...


第35節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第35節 翌日、また夕暮れ近くに東の海へとやってきた。 マーカスを探す。とつげきうおが殲滅できたのか、確かめなければいけない。マーカスは状況を理解し、再び沖に舟を出してくれた。 しかし・・・ 残念ながら、とつげきうおは今日も昨日と同じくらい盛んに、舟を狙って飛び交うのだった・・・。 マ「昨日は日が暮れて眠っただけだったんだな」 ユ「絶滅って、どれくらい倒せばいいんだろうか・・・」そもそも不可能なことのような気もする。 頑張ってもキリがなさそうなので、数匹を倒したのみで浜に戻ってきた。 すると、浜には村長のミネアが待ち構えているのだった。 ミネア村長(仮) by ヴィオレッタさん ユ「村長さん!」 ミ「あなたたちがトビウオを撃退してくれたんですってね」 ユ「それが、何十匹かは倒したのですが、絶滅というわけにはいきませんでした。何十匹かは倒し、村の平和に貢献できたと思います」 ノ「この村のために、がんばったんです!」 ミ「えぇ。何十匹でも倒してくれたことは感謝いたします」 ユ「では!」 ミ「では。では、何?」 ユ「では・・・」二人の潔白を認めてもらお


第34節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』 +4コマ「恋するモモ♡」
第34節 2人は肩を落としながら、来た道を歩いて戻った。 路地が開けたとき、東側からびゅーっと風が吹いた。かすかに潮の匂いがする。 ノ「あっちに海があるかも?」 ユ「そうか。海に寄ってみよう」 しばらく歩くと海に突き当たる。 ノ「わぁ!」例のクモのような舟が幾つか浮かんでいる。 2人はダメ元で、舟の手入れをする男たちに「舟は幾らですか?」と聞いてみる。 「他所者だろう?舟を売ったりはしないよ!」とやはり門前払いを喰らってしまうのだった。 ユ「じゃぁ、買うんじゃなくて乗せてもらうのは幾らですか?」 男「舟に乗りたいだって?小島の薬草でもとりにいくのか?」 ユ「あ、いえ。えっと、もっと遠くに行きたいのですが・・・」 男「今はもう、遠くの海なんてよっぽどのことでもない限り出たりはしないよ」 ノ「そういえば、漁はもうしなくなったとか聞いたわ」 2人は諦めて、男から離れた。海を見ながらぶらぶらと歩く。 すると、立て札を見つける。 『おたずね 航海の邪魔をする凶悪なトビウオを退治されたし! 夕刻に多くの姿を見かける。 絶滅に追いやった者には報奨金200


第31節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』 +4コマ「キラキラしたもの」
第31節 モモ モ「ところで、あんたたちの旅はどこに向かってるんだい?」 2人は顔を見合わせた。 モ「あぁおかみさん、番茶を3つおくれ! 2つは大盛りにしてやってくれ?贈り物なんだからね。 へへへ。あたしのおごりだ。話すとノドが渇くね」 ノ「どうもありがとう」 ユ「特にあてもないのです。先のことは考えてなくて、いつも目の前のことに精いっぱい、かな。 今は、田んぼに慣れるのに精いっぱいです。そしてお金の扱いに慣れるのに精いっぱいです」 ノ「この村では、見たことのないものがたくさん見れて楽しいです」 モ「はは。そうかそうか。 いつまでもこの村にいたっていいんだろうけど、次の風向きは考えておいたほうがいいだろな」 また2人は顔を見合わせた。 ユ「お金ってものが少しわかってきたけど・・・できればお金がない国に行きたい気がします。 だって、食料が欲しいなら食料をとってくればいいのに、わざわざお金を稼いでそれを食料に換えて・・・ってなんだか遠まわしな仕組みに思えて仕方ない。 コーミズにはこんなにたくさんキラキラしたものはなかったけど、でも少しなら


第30節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第3章 お金 第30節 同じ村にいればモモにすぐ会えると思ったが、意外とそうはいかなかった。彼女はどこに行ったのだろう?あの日、井戸場で夜中に「うるさい」とクレームを受け、彼女は翌日、村の遠いところまで場所を変えたのだった。同じところでばかり演じていても、その住民は踊りに飽...


第29節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第29節 昼ご飯と作戦会議を済ませると、2人は思い切って、労働というものに挑んでみることにした。 宿屋に戻り、店主に掛け合ってみる。いつもぷんぷんしているが、何だかんだ言って面倒見はいいらしく、コメ農家に紹介状を書いてくれた。「旅人であるらしいが働かせてやってくれないか?そうでないと宿代を払ってもらえなくなる」と。 ノ「いいえ、ちゃんと払います!」とノアは口を尖らせたが、「いいや、こういうふうに書いておくほうが雇ってもらえるんだよ」と店主は口の端で笑った。 人の機微というものが、コーミズ村よりも少々多様であるようだった。 村を、井戸をさらに越えて奥まで歩く。にぎやかな店の並びが途切れ、民家の並びも越えると、やがて植物ばかり植わった場所に出た。この辺りが農業地帯であるようだ。 紹介状には責任者の名前が書いてあるが、誰がそれであるかもよくわからない。2人は見かけた人にその紙を渡して「働かせてくれ」と請う。 その人は2人を大きな屋敷に連れていき、責任者に掛け合わせてくれた。 責「稲作をしたいと言うのかね?」 ユ「お仕事を貰えないと、宿代が払えないのです
第28節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第28節 翌日。2人はまたモモに会いたいと思い、井戸まで歩いていった。 そこにモモの姿はなく、2人は落胆した。ノアは妙にモモのことが気になった。色々な要因があったが、その1つとして、モモの姿はコーミズを旅立った朝に夢に出てきた天女に、どことなく似ていた。「手をつなぐことを恐...


第27節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第27節 挿絵 by ヴィオレッタさん モモとの会話は続いた。ノアは尋ねる。 ノ「毎日、村の人はお金をくれるのですか?」 モ「はは。踊ってたってぜんぜんおひねりが貰えないときもあるよ。踊りで稼ぐならそういう覚悟が必要だ。収入の安定する稼業じゃない。 でもあたしは大丈夫なんだ。昼間はね、これを持って道に立つ」 すると彼女は、足元の細い棒を拾って掲げて見せた。 なんだこれは?2人は目を細めた。暗いからなおさらわからない。 モ「横笛さ。楽器は知ってるのかい?」 ユ「笛か!僕らの村にもあります」 モ「あたしは横笛もたしなむんだ。昼間はね、これを吹いてる。踊り子ほどまゆをひそめられることはないさ。夜になって暗くなったら、踊りを踊る。 この村は結構音楽を楽しんでくれるよ。なんでもありさの姫ってのは、音楽の神様だったっていうじゃないか!」 ノ「えぇ?ありさの姫は農業の神様だと聞きました。ついさっき」 モ「ありさは音楽の神だよ。横笛を上手に吹く神様だったんだ。そういう絵を見たことあるんだから、間違いないよ」 どっちが正しいのだろうか?よくわからない。...
第25節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第25節 夕刻前に2人は村に戻る。村の中には珍しいものがたくさんありそうで、それを見て周りたい気持ちもあったが、昨日の男にお金を返すのが先決だ。あまりよそ見もせずに宿に戻り、宿の居間で夕食をしながらルドマンが顔を見せるのを待った。...


第22節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第22節 ユ「はっ!」ユキは左手で懸命に目のしぶきをぬぐい、目の前の現実を見る。 そこに差し出されたのは、巨大なクモの脚・・・ではなく・・・ ユ「お、オール!?」 ?「ほら、掴まれ。舟に上がれ」 野太い声が言った。 ユ「!!人か!! ありがたい!でも僕じゃなくてそっちの子を!」 ?「そうだな」声はユキの少し先にいるノアに、オールの舳先を差し出した。 ?「見えるか?」 ユ「ノア!オールだ!それに掴まるんだ!」 ノ「オール!?」ノアは目の前にかすかに見える、黒い長いものに懸命に掴まった。 2人は無事、小舟に引き上げられる。 ユ「あ、ありがとう、ございます・・・!」 ノ「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」 ノアがクモだと思ったものは、舟だった。コーミズでもアギロの島でも見たことのない、妙な形の小舟だ。舟の両側には、クモの脚のように細長い骨組みが伸びている。 ※こういう舟(バンカーボート。フィリピンなどで実際に見受けられます) 舟の中には漁に使う網があり、魚臭い匂いがする。これはクモでも魔物でもない。人が乗る漁舟だと、ユキもノアも察知した。 ?「村のもんじゃない
第21節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第21節 アギロの村を出て4日目、もう食料は尽きた。 今日こそは何かを見つけたいと思ったが、2人を出迎えたのは大きな島ではなく、大きな灰色の雲だった。天気が荒れはじめる。 波は高くなり、イカダは激しく揺れるのだった。オールで漕ぐのもはかどらない。...
第20節 『世界のはじまり ~花のワルツ~』
第20節 日の傾きとともとに、とつげきうおの飛来は増えていった。 ユキはまたヤリを構えて腰を入れたが、いつも見事に倒せるわけではないのだった。とつげきうおは鋭い背ビレでユキの体に切り傷を与えていく。 ユキはモリで魚を獲るときのように、深く集中した。...
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