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エピソード170 『天空の城』
エピソード170 やがて、大きな荒れ果てた町を見つける。城跡の女の言うことは間違いではなかった。 戦争で壊された雰囲気がある。誰もいない。生き物の気配があっても鳥が何かをついばんでいるだけだ。 領土を奪うでもなく、ただ民だけが殺された町。じゃぁ何のために滅ぼしたのか。歯向か...


エピソード168 『天空の城』
エピソード168 アドル アドルはれいを、街の教会へと連れていった。 ここの神父とアドルは、親しい仲であるらしい。 アドルはいきさつを神父に話す。相変わらず少々怒りながら。 神「なるほど!すばらしいお方です!それは報いが必要ですな」 ア「だから神父さんよ。魔導書の解読を手伝ってやってはくれぬか?」 神「解読ではなく、魔法そのものの伝授をして差し上げればよいと思います。 この本が解説しているのは《ベホマ》。回復魔法の最上位です」 れ「《ベホマ》!」マローニが使っていたやつだ。 ア「君、その魔法すら持っているのかね?」 れ「いいえ、使えません!」 神「それなら良かった。とても良い報酬だと思いますよ。喜んでお手伝いさせていただきます」 ア「良かった!良かった!」 神父はれいに、《ベホマ》の魔法のイニシエーションを施した。 れいは《ベホマ》を覚えた! ア「れいと言ったかね。 もしいつかカネに困ったら私のところに来なさい。いいかい!忘れるんじゃないぞ!」 いつまでも怒り口調なのだった。カリカリした、正義感に満ちた人なのだ。 アドルは忙しそうに帰っていっ


エピソード166 『天空の城』
エピソード166 れい!れい!起きて!目を覚まして! れいは、自分を呼ぶ声を聞いた。あぁ、死後の世界にやってきたのだろうか。声もなんだかすごいエコーで響いている。現実の世界とは思えないや。 れい!れい!意識をしっかり持って! まぶたが動いたわ!...
エピソード165 『天空の城』
エピソード165 デイジーと別れるとき、デイジーは昔の戦士の英雄が造ったという凄まじいダンジョンに向かうと言っていた。デイジーは、この鍾乳洞のようなダンジョンを一人で平然と攻略する自信があったのだろう。すごい・・・!そして、もしあのときのれいがそれに同行していたら、おそらく...
エピソード164 『天空の城』
エピソード164 れいは段々宝箱などどうでもよくなってきたが、《はやぶさの剣》を見つけ出すという使命感がある。するとやはり、丁寧に宝箱を開け続けなければならないのだった。遠回りを繰り返しながら。 必然的に、洞窟探索というのは非常に長期戦になる。「戦い続けるための無尽蔵の体力...
エピソード163 『天空の城』
エピソード163 れいは洞窟を見つけた。 なるほど。遠巻きにはわからない。近くまで寄れば、地面がえぐれるように穴が開き、そこから横穴が伸びていく鍾乳洞がお目見えするのだった。 入口が地上よりも数メートル低いので、入ったそばからもう涼しい。鍾乳洞というものの得体を知らない者は...
エピソード162 『天空の城』
エピソード162 れいは大きなボロボロの世界地図を抱え、わなわなと震えた。 れ「ね、ねぇ?この地図、持っていってもいい?」 子「ダメ!」 まぁそうだろう。 どのみち、詳細な場所を知るには縮尺が曖昧すぎる。 質問を変えてみた。 れ「ねぇ、このあたりに大きな洞窟ってある?」...
エピソード161 『天空の城』
エピソード161 れいは再び歩きだす。 日差しが強く感じるのは、遮るものがないだけでなく、海や砂浜が光を反射するからか。マローニみたいに帽子が欲しいな。そして風とおしの良いワンピースが。 やがて村は途切れ、ヤシの木と海に挟まれて歩き続けていると、奇妙なものを見つけた。...


エピソード160 『天空の城』
エピソード160 マローニ 二人は海を眺めながら腰を下ろした。 マ「西の大陸の、ガーデンブルグという国から来たの。あぁこの国の名前は・・・」 れ「ガーデンブルグ!私、そこに行きました!」 マ「えぇ、本当!?」 れ「はい。つい数か月前です。とても美しい国でした」...


エピソード159 『天空の城』
エピソード159 水平線の彼方まで続く鮮やかな水色を眺めながら、れいは思った。 れ「なんだか懐かしいような気がするわ。 私、遠い昔、こんな水色の海の村に生きていたような気がする・・・!」 それは本当に不思議な感覚だった。れいは、木々の緑を愛していると自覚している。緑ののど...
エピソード157 『天空の城』
エピソード157 ついに辿り着いた東の大陸サマンオサは、想像したほどのカルチャーショックも驚きも無かった。 この街はサンマリーノによく似ている。巨大な港町であり貿易都市であり、金持ちばかりが集まっていて忙しない。イライラしていて治安が悪い。...
エピソード156 『天空の城』
エピソード156 そして10日間の船旅を経て、ついに東海岸のサマンオサに到着した! れいは医務長と船長に深々と礼を言う。 れ「この船が次にサンマリーノに戻るのはいつですか?」 船「また2日後の夜だが?」 れ「それまでに私、もう一度この船に訪れます。...
エピソード155 『天空の城』
エピソード155 翌朝起きると、船はもう遥か沖に出ていた。どちらの方角をどこまで見渡しても海である。海はすさまじく広いのだなと、れいは改めて驚いた。10日間も次の海岸が見えないなんて、にわかに信じ難い。 そして思っていた以上に退屈な船旅になってしまったので、本を買ってきたの...
エピソード154 『天空の城』
エピソード154 出発の日の夜。早めに夕食を済ませると、借りた作業着に着替えて、帽子を深くかぶって港へ行く。 貨物船の港は、豪華客船の港よりもずいぶん質素だった。人は大勢いるが豪華さのかけらもない。港の向かいにも大きな建物などなく、出ている露店は庶民の乗組員たちが気軽に食べ...
エピソード153 『天空の城』
エピソード153 さて、どうしよう。東の大陸までは3万ゴールドと言っていた。地道に魔物を倒して稼げないこともない。今日明日を焦っているわけでもないし。 しかし、あの女店員は「貨物船」だとかいう言葉を発していたぞ?貨物を運ぶ船のことなのだろう。人間を運ぶための船と、宅配便や輸...
エピソード152 『天空の城』
エピソード152 船から少しずつ離れていくと、やがて大きな通りに面した。馬車がたくさん往来している。そしてその向こうには、立派な建物がたくさん並んでいる。行ってみよう。 ・・・しかし、馬車の行き交う大通りを渡ることすら、れいにはおっかなびっくり草臥れる作業なのだった。そして...
エピソード151 『天空の城』
エピソード151 東海岸を目指す。 そろそろ港町の情報を耳にするようにもなってきた。間には1つ2つの小さな町があったが、れいは最低限の食料調達や休息だけに留めて東へと向かった。海を渡る船まで近い、となると気がはやる。 貿易都市でもあるようで、近づくにつれ荷馬車を見かけること...
エピソード150 『天空の城』
エピソード150 れいはその日の夕方、普段の夕食よりも早めに町の食堂に出た。 炭鉱夫たちで賑わう1つの店に入る。知らない男たちのテーブルに相席で、ギュウギュウになりながらも、彼らと同じものを食べた。 ガラは良くないし、大酒呑みだし、足は臭い。...
エピソード149 『天空の城』
エピソード149 れいは町長の家から離れ、町中に戻る。他の人の意見を聞いたほうが良さそうだ。戦闘も何も起きていないが、町の主産業が停止するというのは町全体の危機ではないだろうか。大きな問題ではないだろうか。 炭坑組合に行ってみた。...
エピソード148 『天空の城』
エピソード148 翌朝、れいは炭坑へと出かけた。 宿屋の主人に聞くと、炭坑はちょっと遠いらしい。普通は馬車を駆って行く。歩いたら1時間はかかるかもな、とのことだ。まぁいいか。見知らぬ土地において、歩行はすべて散歩であり、観光のようなものだ。...
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