top of page
『碧い鳥 -最高の医療は何だ?-』
エピソード5 白くて清潔な廊下を歩きながら、早速、質問をしました。 「ここは、病院とは違うんですか?研究施設なの?」 「えぇ。大病院と同等の設備も持っていますよ。 日本の最新のやつがあります。 しかし、それを病気治療に使うことは、ほとんどありませんね。...
エピソード15 『人魚たちの償い』
エピソード15 4日目。 ヤシの葉を裂くことで、ヒモを得られることに気づいた。 私たちはそれで髪をしばったり、軽く編んでみたりした。 また、割れたヤシの実は、お椀の代わりとなった。 鋭利な小石を見つけると、ヤシの実を削り開くこともできるようになった。...
エピソード6 『人魚たちの償い』
エピソード6 スペインを発ってから、2週間ほど経ったある日だった。 西の空に大きな夕日が沈んでいき、水平線を優雅な紅色に染めていった。 「明日も晴れそうだな」船の上の誰もが、そう微笑んだ。 しかし。 その晩なぜか突如、天候は荒れはじめた。...
エピソード10 『人魚たちの償い』
エピソード10 父は探索していた。 昼間私が歩いた岩場を、歩いているときのことだった。 父は波打ち際に、ぼやっと光るものを見つけて、目をこらした。 人だ!上半身だけが岩に打ち上げられたような格好で、たゆたっている。 髪の長い長い、女性ではないか。...
エピソード14 『人魚たちの償い』
エピソード14 翌朝、 私は、昨夜人魚から聞いたことを、家族にくまなく伝えた。 「ちぇ!いいなぁタニアは。オレも人魚に会ってみたいぜ。」 「腰のくびればっかり見てるスケベなアントニーには、 人魚は会ってくれないわ!」 「わっはっはっは!」...
エピソード7 『人魚たちの償い』
エピソード7 そのとき、奇跡は起きた! 海の底へ沈んでいった人魚の絵は、再び浮かび上がってきたのだ! いや、浮かんできたのは絵ではない! 本物の人魚だった!! しかし私は、その人魚が駆けつける前に、意識を失っていた。 その後のことは、何もわからない… ササーン ササーン...
エピソード8 『人魚たちの償い』
エピソード8 私たちが打ち上げられたのは、カリブ海のどこかの島だった。 私たちは、少しうろうろ歩いてみたけれど、 周囲に人影はなく、家も建造物も見受けられなかった。 「無人島かもしれないな。」父は言った。 「開拓地とは聞いてたけどさ、...
エピソード1 『人魚たちの償い』
エピローグ 私の家のリビングには、大きな絵が飾られていた。 私のひいひい…おじいさん、ユベールの描いたものらしい。 とても大きな絵。 漆黒の闇夜に浮かぶ見事な満月を、 一人の美しい人魚が、憂いの瞳で見つめている。 もちろん山ではなく、街でもなく、どこまでも広がる海の、岩礁の...
エピソード16 『人魚たちの償い』
エピソード16 5日目。 私は、昨夜イレーナから聞いた話を、3人にした。 やはり3人とも、戸惑いを隠せないようだった。 ここから脱出するための努力をしていると思っていたのに、 ここで際限なく暮らし続けろだなんて… それこそを、私たちの魂が希望しているなんて…...
エピソード2 『人魚たちの償い』
エピソード2 そして私たちが生まれてくるわけなのだが、 私たち子供に関しても、やはりちょっと変わっている。 普通、優秀な医者の家庭には、 優秀な頭脳を持った男の子が、長男として生まれてくる。 長子として男の子が生まれたのは、そのとおりであったけれど、...
エピソード3 『人魚たちの償い』
エピソード3 父は、落ちこぼれのアントニーを、決して批判しなかった。 それどころか、私と同じように、 アントニーの持つ人を元気にする不思議な習性に、敬意を表していた。 「私は医者を辞めて、アントニーに笑顔のコツを学ぶべきかもな」...
エピソード4 『人魚たちの償い』
エピソード4 ある日父は、 私たち家族をリビングに集めて、家族会議を開いた。 「おまえたちに話がある。とても重要な話なんだ。 実はな、父さん、 カリブ海の開拓地の診療所に、応援を頼まれたんだ。 島の診療所で、患者を診てほしいと、な。」...
エピソード5 『人魚たちの償い』
エピソード5 学年度の切り替わる、夏のことだった。 私たちは船に乗って、一路カリブの地を目指した。 残念なことに、あまり上等な船ではなかった。 「島流しだからね」と父は笑っていたが、 実際、あまり優遇されていないことがよくわかった。...
エピソード11 『人魚たちの償い』
エピソード11 翌朝。 空が明るくなると、まぶしくて自然と目が覚めてしまった。 寝起きであるのも伴って、外気はかなり肌寒かったけれど、 耐えられないほどではなかった。 今は何時だろう? まだ日は出ていないので、5時前だったのではないかと思う。...
エピソード9 『人魚たちの償い』
エピソード9 父とアントニーは、ねぐらの確保を目論んだ。 しかし、建築素材となりそうな棒切れは、ほとんど見つからない。 ヤシの木に枝はないのだ。 どこからか流れついた流木を、二人は必死にかき集めた。 流木探しに3時間を費やせども、集められたのは十数本ほどだった。...
エピソード17 『人魚たちの償い』
エピソード17 そうしていつしか、1年が過ぎた。 約束の日の夜、私は再び、岩場へと出ていった。 イレーナは、そこで私を待っていた。 「お久しぶり。 顔も体も、ずいぶんとたくましくなったわね。」 「ありがとう。自分じゃあまりわからないけれどね。...
エピソード13 『人魚たちの償い』
エピソード13 真夜中。 みんなより一足早く眠った私は、真夜中に目が覚めてしまった。 再び眠ろうと試みたけれど、目は冴えてしまったので、 少し散歩でもしてみることにした。 洞穴から出ると、満天の星空が見えた。 見事な数の星々が、空一面、視界一面に、キラキラと瞬いていた。...
エピソード12 『人魚たちの償い』
エピソード12 私たちはまず、ヤシとやらの実を食べてみることにした。 しかしこれが、なかなか割れない。 「だから言ったでしょ。」母は言った。 地面に打ち付けたり、流木を叩きつけたりしてみたけれど、だめだった。 アントニーが、もっと硬い地面なら割れるかもしれないと言うので、...
『人魚たちの償い』まえがき
まえがき 人魚の絵が大好きな、医師ガルシア。 スペインでのつつがない日々は、次第に荒れ模様となっていき… 対象年齢は、高校生以上を想定しています。
『私の彼は有名人』まえがき
まえがき このお話は、中編程度の長さの恋愛小説です。 有名人と恋愛するヒケツが、描かれています。 対象は、高校生かそれ以上の女性を想定しています。 『私の彼は有名人』
bottom of page
