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エピソード13 『私の彼は有名人』
エピソード13 私は、放送室で、興味深いものを見つけた。 「芸能プロダクション名鑑」なる本だ。芸能プロダクションに特化した、電話帳である。 なぜこんな物が、放送室にあるのだ? いや、おかしくはない。放送部員には、芸能方面に憧れるメンバーが多いのだから。...
エピソード7 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード7 …前置きがずいぶん長くなってしまいましたが、 そういういきさつで、私はリストラになりました。 私には、家族がありました。 妻・翔子と、4人の子どもです。 リストラに遭った当時、 上の二人は私立の大学に通っており、 3番目の子は私立大学の受験を控えていました。...
エピソード14 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード14 引越し作業を終え、 最も辛いであろう真冬の1ヶ月を過ごし、 特に支障が無いことが解ったので、 以前の家は、売却しました。 これが、 思いのほか、良い値が付いてくれました。 2,000万を超えたのです! 私は、さっぱりお金に困らなかったので、...
エピソード2 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード2 80年代の中頃までは、 5人の創設メンバーで、順調に進んでいきました。 しかし、 やはり人間、20代から30代に切り替わると、 価値観や環境に、変化が生じてきます。 最も体力のあったメンバーが、 結婚を機に、寿退社をすることになりました。...
エピソード1 『リストラ後の7回裏で…』
プロローグ 私がリストラの宣告を受けたのは、 55歳の誕生日を迎える、前日のことでした。 私は、55年間も生きてきて、 こんなにも素晴らしいプレゼントを受け取ったのは、 後にも先にも、この時以外にありません。 エピソード1 つまらない話になってしまいますが…...
エピソード21 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード21 娘たちは、 よく友人を家に招くようになりました。 娘の友人たちは、 誰も彼もが、羨望の眼差しで私たちを見てくれました。 誰一人、 「あなたのお父さん、ニートなの?」 などと眉をひそめる者は、居りませんでした。 そのうちには、...
エピソード27 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード27 私は、 四女・結衣の希望を、止めませんでした。 一応、妻・翔子に意見を求めましたが、 妻・翔子も、「娘を尊重したい」と言いました。 あの子は、 恋愛やセックスに自分から首を突っ込む子ではありませんし、 アルコールは匂いだけで不快感を示すので、...
エピソード10 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード10 半年ほど掛けて、 私たちは、ログハウスを完成させました。 非常に迷ったのですが、 私たちは、そこに引っ越すことにしました。 商業施設にするのでも、別荘にするのでもなく、 メインの住居に据えることに、したのです。 とは言え、...
エピソード25 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード25 やがて、 四女・結衣も高校を卒業しました。 四女・結衣もまた、進学は選びませんでした。 四女・結衣は、アルバイトで貯めたお金で、 海外放浪に出ると言い出しました。 私は驚きました! 四姉妹の中で、四女・結衣が最もおっとりしていて、家庭的で、...
エピソード4 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード4 2008年頃からは、 優秀そうな人材の採用を、敢えて、控えるようになりました。 テキパキし過ぎる「A型的人間」よりも、 多少おっとりした者たちを、好んで採用するようになりました。 そのため、 人材や設備のコストは、更に圧迫されました。...
エピソード23 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード23 私たちが自作するものは、 どんどん増えていきました。 特に木工細工が、私たち一家のお気に入りのようでした。 かと言って、 木製の深皿が100個在っても、何の意味もありません。 三女・絵里香が、 「ネットで販売すれば?」 と、提案してきました。...
エピソード28 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード28 四女・結衣は、ゴールデンウィーク明けに、 無事、我が家に戻ってきました。 少し痩せましたが、精悍な顔つきをしていました。 無防備に口をぽかんと開けるクセが、無くなっていました。 ハキハキと喋るようになっていました。 笑顔で居る時間が、格段に増えました。...
エピソード9 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード9 作業は、概ね順調に進んでいきましたが、 終盤に大きな停滞を迎えました。 妻・翔子が、高所を怖がったため、 屋根の部分の行程が、ほとんど私一人になったのです。 他の助っ人たちも、そろそろ飽きを迎えたこともあってか、...
エピソード5 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード5 …もう、お察しのことかと思います。 今、こうして駄文を書き連ねている私こそが、 社長であり、リストラの対象となった、乙田です。 冒頭にて、 「極めて優秀な人材が5人集まった」と申し上げましたが、 実のところ、私・乙田だけは、 あまり優秀な人材とは、言えません。...
エピソード26 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード26 四女・結衣は、 更に、面白いことを言い出すのでした。 「お父さん、ウーフーって知ってる?」 「ウーフー!? …ひょっとして、 W・W・O・O・Fの『ウーフ』のことか?」 「そう!それ♪ 私、ウーフの制度を使って、 一般人のお家に、泊まってくる!」...
エピソード3 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード3 転機は、世紀末でした。 空前のパソコン・ブームが巻き起こりました。 私たち企業人は、会社にも自分の頭にも、 新しいOSをインストールしなければ、なりませんでした。 …いや、 私達の会社は、90年代の初頭にはパソコンを導入し始めたので、...
エピソード19 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード19 私たちは、「自然農」という概念に痛く共感したわけなのですが、 土が肥えるまで、数年も待ち続けるのが、 もどかしくなってしまいました…。 そこで、 自然農用の土地は残しつつ、 また別の地面に、野菜を植えることにしました。 それらは、...
エピソード29 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード29 リストラの対象となってからの、私の日々は、 まさしく、バラ色でした。 しがらみというしがらみは無く、 毎日を穏やかに、 香りと音楽に包まれながら過ごし、 妻・翔子と毎日手を繋ぎ、 様々なことが、自分で行えるようになりました。 …思えば、...
エピソード6 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード6 私は、 「穏やかでおっとりしている」という自分の気質が、 あまり、好きではありませんでした。 その自己嫌悪は、 バブルが弾け、社会が効率化の一途を辿るに比例して、 根強いものになっていきました。 手数を多く捌(さば)けない自分は、価値の無い人間に感じたのです。...
エピソード17 『リストラ後の7回裏で…』
エピソード17 次に夢中になったのは、料理でした。 私は、それまでも、 最低限の炒め物とスープくらいは、作りました。 妻・翔子は、 私に、凝った料理はさっぱり伝授しませんでした。 何でもかんでも土鍋に放り込んで、 リゾットにしたり、パスタにしたりしました。 とにかく、...
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