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エピソード59『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード59 買い物に満足すると、一行は宿に部屋を確保した。 そして荷物を置いて再び町歩きに出る。 何をしようか?とりあえず目的が欲しいので、酒屋を覗いてみた。《WANTED》の掲示板があるはずだ。 な「海に行きたいよ。何か海でできる人助けがいいなぁ」 キ「それはそうね!」キキは賛同した。 ななは快楽主義だが、同時に人助けのようなことを好みもした。自分がまず何をしなければならないかはわかっており、快楽の前にその義務のほうを果たそうとする真面目さがあった。親のしつけが徹底されたのだろう。 「ちゃっかりしている」とも言えるし、「WIN-WINのセンスがある」とも言えた。 4人は貼り紙をじろじろ眺め、漁船を困らせているオーシャンクローとやらを退治する依頼を選んだ。 依頼主を求めて、漁港の詰め所を探した。 そこにはタコのようなツルツル頭をした爺さんが、困り顔で待っていた。 爺「いやぁ旅の人、依頼を引き受けてくれてありがとう!」 ゆ「ま、まだ引き受けるって決めたわけじゃないですけどね(汗)」 ア「とりあえず話を聞きにきたよ」アミンは爺さんに握手をした。.


エピソード58『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード58 一行は、少し広くなった馬車で再び旅立った。 ア「しばらくはギュイオンヌにも立ち寄れないなぁ」 な「どうして?」 ゆ「退路を断ちたいってベロニカが言ってたでしょ? 私たちの顔を見せるべきじゃないのよ」 な「そっかぁ。もう会えないってこと?」 ア「会うとしたら、どっか遠い町でだ」アミンは遠い目をしながら言った。 キ「あー!!忘れてた!!」 ア「どうした!?」 キ「ベロニカに、かわいい肖像画の一つでも描いてもらっとくんだったわぁ! わたしの似顔絵だったら、ホンキ出しても大丈夫だったのにぃ♡」 ア「もーぉいつもくだらないことばっかり言って!」 あははははは! 別れも困難も、悲しくはない。 前を向く心があれば、旅は何も悲しいことはない。 東の南へ向かって、歩を進めた。 絶え間なく潮風が吹くようになってきて、「こういう空気の匂いは新鮮だ」とアミンは言った。海辺というのはドワーフにはあまり縁がない。 キキにとってもあまりなじみはないようで、楽しみだと言っている。 ななとゆなにとって、潮風の匂いはバカンスを連想させた。やはりワクワクする心を止
エピソード57『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード57 街に戻って王立研究所なるものを尋ねてみると、わずかな量の鱗粉でも思いがけないほどの報酬を貰えた。 なんだかよくわからないな、と一行は思った。 まだ体力はあったので町歩きで暇つぶしするのも良かったが、一行は奇妙な服装であるだけでなく奇妙な香りをぷんぷん漂わせて...


エピソード55『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード55 ギュイオンヌ大聖堂がある聖都が、素晴らしい場所であるとは思えなかった。 しかしまずはそこを見てみるべきか、と一行は思った。他に大した目標もない旅だ。他に大都市も知らない。 聖都は、ミレーユの村から北東に行ったところだと教わった。とにかくその方向に向かうことにした。 そう。ミレーユの村は、名前がない。 な「名前がないなんて、不便じゃないの?」とななは不思議そうに尋ねた。 ミ「不便なこともあろうが、都合の良いこともある。 名前がなければ誰もそこを呼ばないし、地図にも載らない。すなわち、誰もこの村に侵略してこようとはしない」 そういう考え方があるのか!とななは感心した。 名もなき村というのは、世界を見渡せば他にもちまちまあるのだと言う。 そう言えば、ライアンのいた集落も名前などなかったのかもしれない。 なだらかな平原を、馬車は黙々と進んだ。 キキは、感傷に耽るベロニカにさらにささやきかけた。 キ「あなた、他に生計を立てる手段を考えておいたほうがいいわ」 ベ「え?なんだって?」 キ「ミレーユの話で察したでしょう? 権力者なんて、どこの
エピソード54『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード54 一行は、この村でしばらく滞在することとなった。 長旅の疲れを癒すため、毒消しやマヒを治す薬草の調合を教わるため。 そして老人ばかりの村人のために、手伝えることを助けてやった。 棚を直したり、ハーブを摘みに行ったり、薪を割ったり、ネズミをやっつけたり、本を読ん...


エピソード53『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード53 穴の先に国境の役人など徘徊していたら絶望であったが、人影のない場所に続いており、一行は安堵した。 どこか快適な町で休みたかったがそのアテも体力もなく、馬車を囲いながら静かに野営を張って、ささやかに夜を越えた。 翌朝起きると、一行はまず、再びその穴を埋める作業に取り掛かった。 このままにしておくわけにはいかない。 やがてまた、国を越えようとする冒険者が役立てられるように、トンネルは隠しておくべきだと考えた。 ライアンはライアンで同じことを考え、向こう側の穴をひっそりと塞いだ。 こうして国の歴史書には残らぬまま、何かが動いて何かが変わっていくのだった。 一行は、この国における情報を何も持ち併せていなかった。 小さな村の場所すらわからない。 ア「ライアンに何か聞いておくべきだったな」とアミンは悔やんだが、ライアンが知っていたとも思えない。 一行はあてもなく馬車を走らせた。時々、人が通ったような畦道を見つけるとそれに沿って進んでみた。幾つかの分岐を繰り返していると、やがて小さな村に辿り着くのだった。 ミレーユの村のイメージ。挿絵の参考に♪
エピソード51『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード51 アミンを先頭に、一行は分離壁へと向かった。 ア「ちょっとうるさくてもいいかな?」 ラ「何をするんだ?」 ア「鉄を打つんだ」 ラ「意味がわからん。まぁ鍛冶の音なら村の者は怒らないだろう」 アミンは馬車から鍛冶道具を取り出すと、壁のほど近くでキンキンと鉄を打ち始...
エピソード50『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード50 集落のはずれに、ライアンの家はあった。小さな粗末な家だ。 彼は本当に、粗末な茶だけで一行をもてなした。 あ「あったかーい♪」ななは感謝の気持ちを込めて、褒め言葉を探した。 ゆ「どうして関所の兵士さんは、旅人すら越境させてくれないの?」...


エピソード49『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード49 森を抜けた頃、ついには国境に辿り着いた。カルベローナ国領とギュイオンヌ国領の国境だ。 長い長い、端が見えないほど長い壁が立ちはだかっている。そして関所が設けられているのだった。 馬車が到着すると、何人もの兵士が立ちはだかった。 「積み荷を見せろ」という問題ではなく、「通せない」と言うのだった。 ア「旅の事情も聞かずに『通せない』はないんじゃないか?」アミンは食い下がる。 兵「事情はどうあれ、カルベローナの住民との国交は許されない」と頑なに言うのだった。 ゆ「そう言えば、ぜんぜん旅行者にも出会わなかったわね」 ベ「なぜですか?せっかくここまで来たんです!」 兵「なぜですかもないだろう。 カルベローナとギュイオンヌは昔から仲が悪い。そのうえ辺境は密入国者のターゲットにもなりやすいのだから、警備が重厚なのも当然だ」 ベ「仲が悪いのか。し、知らなかった・・・」 な「知らなかったの??」 ベ「芸術ばかりやっていたもんでね。政治にはまるで疎かった。 道理で、僕の依頼を引き受けてくれる人も現れないもんだ」 キ「そこをどうにかぁぁ、なりません


エピソード48『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード48 一行はベロニカを加えて、ブランカの城から旅立った。 ベロニカの外出について門番たちには、「珍しい絵の具の材料を採るために、2~3日遠出してくる」と言い訳した。 そんな理由であるからに、ベロニカは立派な服も、立派な画材道具も、すべてを小屋に置いてきた。着の身着...
エピソード46『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード46 チ「あぁちょっと待て」 チャモロは何かを思い出したかのように、一行を呼び止めた。 チ「アミンと言ったか。こっちに来なさい」 アミンが近寄ると、チャモロは牢屋ごしにアミンに手をかざした。 何やらぶつぶつと念じている。 チ「はっ!!」...


エピソード45『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード45 城の中に入ると、応接間の壁には大きな立派な肖像画が飾られている。 な「わーぁ、美しいお姫様!」 兵「我が城の女王様である。くれぐれも粗相のないように!」 ゆ「王様よりも女王様が有名なお城。やっぱ絶世の美女だったりするのねぇ」 女王の肖像画だけでなく、たくさんの美しい絵が飾られている城であった。一行はそれをまじまじと眺めながら玉座へと向かった。 兵「くれぐれも粗相のないように!」 兵士たちはそればかり言うのだった。 3階の奥に、立派な玉座があった。女王はそこに優雅に鎮座していた。 しかし・・・? どうも、先ほど見た肖像画とは顔立ちが違う。体型も違う。 そうなのだ。貴族の肖像画というのは、実物よりも美しく描かれていたりするものなのだ。 ななはそうしたことを知らず、つい余計なことを口走ってしまった! な「あれぇ?肖像画の人と違うねぇ」 ゆ「ば、バカっ!」 3人が慌ててななの口を止めたが、もう遅かった。 女「うぬぬぬ失礼な者たちめ!地下牢にぶち込んでおけ!!」 女王とまともな会話をする前に、その目前に、一行は牢屋行きになってしまった!!


エピソード41『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード41 夜は酒場に出て、情報収集に励んだ。なにしろカルベローナのことは何も知らない。 町人たちの話によると、北東の方角には大きな街があるという。まずはそこだろう。目的地の目処は立った。 キキは妖精の女王だとバレていないが、しかし目立った。キキがいなかろうと目立つパーティであるようだった。それもそうだ。子供が4人で歩いているようなものだ。 するとあちこちから声を掛けられ、「何してるんだ?」とか「アメちゃんをやる」だとか、会話に忙しい。 しかし人とのコミュニケーションが好きなななは、それが結構面白いのだった。女一人で男たちから話しかけられるのは怖いが、今は仲間がいる。 ゆなとアミンは、酒臭い男たちの口の中に次から次へと、煎じたミントの葉を突っ込んでいった。 キ「さぁ、出発しんこーぉ♪」 キキが最も、楽しそうであった。 何のために旅しているのか、もはや一行はよくわからなかったが、まぁそれでもよいのだろう。 ゆ「そういえばさぁキキちゃん?」ユナはキキに話しかける。 キ「なぁに?」 ゆ「ポワン様、だっけ?砂漠の里にいたエルフの偉い人。...
エピソード36『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード36 ゆ「ねぇ!ちょっと試してみてもいい?」 ア「なんだ?」 ゆ「ちょっとさぁ、目を閉じて漕いでみて!」 な「えぇー!!」 ゆ「いや言い過ぎたわ。 目を閉じなくてもいいけど、少し左右に反れてもあまり気にしないで、とにかく真っすぐ進んでみて!...
エピソード35『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード35 兵「城は、まっすぐこの先にある」 な「でも霧の中を手漕ぎボートで真っすぐなんて・・・」 兵「一度しか言わない。城は、まっすぐこの先にある」 ゆ「あ!ポワン様が、何か試練のようなことがあるって言ってた! それはこれのことなんじゃない?」 ア「行ってみるか」...
エピソード34『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード34 兵「はぁ・・・」兵士は1つ、溜息をついた 兵「そなたらは、これからも遥か旅を続けるつもりか?」 な・ゆ「は、はい」 兵「では覚えておいたほうがいい。 仲間とは、ずっと一緒に居られるとはかぎらない。すべての冒険者の宿命だ。...


エピソード33『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード33 《ホイミ》と《ヒャド》を会得した一行は、少し得意気な顔で、砂漠をさらに進んでいった。 いいや得意気になれるだけではない。ゆなが《ヒャド》を覚えたことで、かえんムカデもベビーゴイルも格段に倒しやすくなった! ゆなは《ヒャド》で氷が生み出せることを、砂漠における暑さしのぎにも巧みに活用した。 アミンは以前から《ヒャド》を使えたが、人間たちより暑さに強いようで、少々灼熱の日差しを浴びたところで魔法に頼ろうという発想にもならないのだった。 砂漠はやがて落ち着き、若草色の平原となる。 さらに進むと、大きな庭園を囲うアールヌーボー調の鉄柵が見えてきた。 リ「見えてきました!妖精の城です!」 な「自然公園みたいだよ?」 ハ「城なんて見えねぇぞ!」 ア「普段はカムフラージュしているって言ってたな」 なんと庭園の入口には、2人の女兵士が立ちふさがっている。 門番エルフ(仮設定) 左スコモ 右ナスカ by 生成AI ハ「え!大丈夫なのか!?」 リ「大丈夫。彼女たちもエルフです。兵士の姿で暮らす、力自慢のエルフです」 リラは向き直ると、今度は兵士たちに
エピソード32『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード32 ゆなは一人、早々にお腹を満たすと、約束どおりポワンの元に戻った。 ゆ「ポワン様。お待たせいたしました」 ポ「あぁ、愛しいゆなさん。 私はあなたを守って差し上げたい」 ゆ「え、なんです急に?」 ポ「急にではありません。あなたの言動を拝見して、込み上げた思いです...
エピソード30『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード30 ゆ「ちょっと待って! ところで私たちは、何を協力してあげればいいの?」 リ「えぇと、そうですね。わたしが出来るだけ話してみましょうか。 森は火災で焼けてしまいました。 これは、《春風のフルート》で治療が出来ます。...


エピソード29『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード29 アミンは残りの2人を起こした。 4人は屋上のガーデンテーブルに腰を下ろし、珍しい来客を説明した。 リラ(仮設定) by 生成AI ハ「へぇ、エルフか。ドワーフよりずっとかわいいぜ。 冒険はこうでなくっちゃな! でも・・・オレの武器を隠したのも、おまえだな?」 エ「そうです。ごめんなさい・・・」 な「あっ!昨日わたしに話しかけた??」 エ「そうですそうです!」 ゆ「妖精なら、同じ妖精のアミンに話しかければよかったじゃない?」 エ「そうなんですけど、ど、ドワーフさんはちょっと・・・」 ハ「ちょっと?」 エ「ドワーフさんはちょっと、く、くさいもので・・・(汗)」エルフは両手の指をちょんちょんと合わせて、気まずそうな仕草をした。 4人「えーー(汗)」 ア「ちょっと傷つくなぁ(泣)」 ハ「おまえ臭いのか?別にそう感じたこともなかったぞ?」 ゆ「アンタもちょっと臭いから・・・」 ハヤトはゆなの頭をひっぱたいた! ア「でも、聞いたことがある。 ドワーフという種族は、他の妖精からすると『臭い』と感じるらしい。そこから『汚い』『気持ち悪い』と
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