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エピソード11 『名もなき町で』
エピソード11 そうして1ヶ月も音楽三昧の日々を過ごして… あるとき一旦、店を離れることになったよ。 「お寺のお堂で寝てみたい」なんてことをミクシィで呟いたら、 マイミクさんの一人が、それに応えてくれたんだ。 熊本に住んでいるゆずちゃんが、「わたし、実家がお寺です!」だって...
エピソード27 『名もなき町で』
エピソード27 準備は順調だったし、レイキのお客もカフェのお客も来てくれたんだけど、 やはり僕とタコ八は衝突することになった。 レイキ伝授をここで営むのであれば、 僕は、この建物を禁煙にしたかった。 禁煙にしなくてもレイキ伝授は可能ではあるけれど、...
エピソード2 『名もなき町で』
エピソード2 何のハナシだっけ? そう。4年前か5年前かの、僕のハナシだよ。 ほぼ実話だけど、フィクションってことにしておく。 事実をありのままに描くなんて、書くほうも読むほうもくたびれるからさ。 4月から、世界一周の旅に出る予定だったんだ。...
エピソード38 『名もなき町で』
エピソード38 次に向かうアテなど、何にもなかった。 そしてそれ以上に、お金が無かった。 「再びお遍路道を歩くしかない」それが唯一の選択肢だった。 連日の稲刈りや自給自足生活で、僕の足腰はさらに強くなっていた。 もはや、何十キロ歩いても大して疲労を感じなかった。...
エピソード14 『名もなき町で』
エピソード14 ほとんど日を待たず、僕はようこママの店を出ることにした。 サラっとコッソリ出ようと思った。僕は、別れを盛り上げるのはスキじゃないんだ。 知ってる?お別れ会なんてのは、寂しさを助長するだけなんだよ。 それでも、どこから情報が漏れたのか、前日の晩のライブでは、...
エピソード12 『名もなき町で』
エピソード12 ゆずちゃんもまた、「いつまででも居てくれてもいい」と言ってくれた。 それはありがたい申し出ではあったけれど、 そもそもの僕の望みは、お寺に泊まることだったよね。 ゆずちゃんのアパートにではなく、ゆずちゃんの実家に用事があったんだ。...
エピソード30 『名もなき町で』
エピソード30 さて、お遍路道に戻ろうか。 たしか、 日和佐駅の近くの楽王寺が、僕にとっての最初の札所だったと思うよ。 札所っていうのは、お遍路道のチェックポイントみたいなものだね。88あるやつさ。 けっこう大きなお寺だったと思う。参拝者がたくさんいて、お遍路さんもいただろ...
エピソード5 『名もなき町で』
エピソード5 ようこママと話したかったことは、 そんなふうに、店の様子を眺めてるうちに把握できちゃった(笑) ようするに、 ようこママってのはそういうヒトで、 この店はそういう店なのさ。 彼らは、「事業者と消費者」という関係性でありながら、...
エピソード23 『名もなき町で』
エピソード23 そして7月末には、 伊座利集落全土をあげて、漁村留学が開催された。 田舎移住を検討している都会人のための、体験イベントだよ。 村人よりも多い数の参加者が集まって、地元のテレビクルーも来てたりする。 川原でシュノーケル遊びをしたり、...
エピソード29 『名もなき町で』
エピソード29 …ちなみに、 どうして僕が4時間しか歩けないフヌケか、話しておこうかな? 僕、足に障害があるんだよ。 障害なんていうと大げさなのかもしんないけど、 右足の付け根の関節が、ちょっとヘンなんだ。 子供の頃から、...
エピソード28 『名もなき町で』
エピソード28 僕は、店造りから急転直下、大急ぎで出ていく準備をはじめた。 オーラソーマをここに置いていきたくはないので、 ようこママに寄贈することにした。デジタル一眼レフと一緒に。 ようこママならきっと、有効活用してくれるだろうさ。...
エピソード24 『名もなき町で』
エピソード24 何もない日にブラブラ散歩してみても、面白いよ。 子供たちは、道ばたで楽しそうに遊んでる。トルコの田舎町みたいに。 彼らにはDSなんて必要なくて、カヌーだって本当は必要ない。 集落を縦断している川原は、夏の子供たちには天国で、...
エピソード27 『全ての子供に教育を』
エピソード27 俺は、その日のうちにもう、ロレン村をあとにした。 プーマが、ナンの町まで送ってくれた。 そこからバスに乗って、チェンマイに戻る。 もちろん、 利典さんに挨拶するためだ。そして、一部始終を話した。 彼は、「他の村を案内していれば良かったかな?」と申し訳なさそう...
『全ての子供に教育を』 『全ての子供に教育を』
エピソード21 翌朝起きると、 プーマが俺に、紙切れを差し出した。 汚い文字で、なにやら数字がたくさん書かれている。 見積書であるらしい。 ---------------------------------- 材木 × 200 1000ドル 文房具 300ドル...
エピソード17 『全ての子供に教育を』
エピソード17 くたびれ果てているというのに、早朝の4時半には目が覚める。 ニワトリがそこらでケーケー鳴きはじめたからだ。 それにつられて、奥さんも起きたらしい。こんなに早く起きるのだ。 俺は、もっと眠っていたかった。 リュックからMP3プレーヤーを取り出して、耳栓がわりに...
エピソード4 『全ての子供に教育を』
エピソード4 翌日は土曜日だった。休日だ。 この霊聴が、実際はノイローゼによる幻聴であるとすれば、 充分な休息が取れる。 俺の人生に新風を吹かす、霊聴とやらなのであれば、 充分な会話時間が取れる。 どの道、有意義だ。 とは言えヤツは…ハックは、...
エピソード1 『全ての子供に教育を』
プロローグ 「ねぇ、なんで勉強なんかさせるの?」 「そりゃお前、幸せにしてやりたいからだよ。」 「勉強なんかしなくても、俺、幸せ感じられるぜ?」 「お前の知らない幸せが、大人になったら解る。」 「国語なんか勉強しなくても、俺、まっとうに喋れるぜ?」...
エピソード18 『全ての子供に教育を』
エピソード18 朝食を終えると、俺は家の外に出た。 日中でもやはり、静かな村だった。 何人かの村人が、見慣れない客人の存在に気づく。 しかしやはり、遠巻きに眺めているだけだった。 話しかけてきたりはしないが、怒っている気配もない。 村人は、極めて質素な格好をしている。...
エピソード25 『全ての子供に教育を』
エピソード25 しかし、 俺の恍惚は、24時間と続かなかった… 翌朝9時、学校に行って、愕然とした。 誰も、登校していないのだ。 いったい何が起きているのか、 俺にはさっぱり、理解ができなかった。 とにかく、目の前の広く新しい教室には、誰一人、居ないのだ。...
エピソード5 『全ての子供に教育を』
エピソード5 …なぜこうもやすやすと、引き下がったか? 親父に交渉したって無駄であることを、俺が一番、よく知っている。 反論したって拳が飛んでくるだけだ。 いや、拳は別に怖くない。 けど、どの道、俺の意思は通りっこない。 しょうがないんだ。...
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