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31 日本人が積み上げてきたモノ
31 日本人が積み上げてきたモノ 夕方5時頃、 僕は、長居した喫茶店を後にした。 そろそろ、今晩の宿を確保しなくちゃ。 アテが無かったから、 散歩がてら、テキトーに歩いた。 今居た大通りから、1本折れて、少し細い道に入った。 「少し細い」と言っても、...
エピソード9 不思議の国はどこにある?
エピソード9 不思議の国はどこにある? キャロルの笑顔は、長くは続かなかった。 この兄妹(きょうだい)に流れている血なのか、 じきに進学した小学校は、キャロルの肌には合わなかった。 それ以上に悩ましいことに、 キャロルは、クラスメイトからいじめにあったのだった。...
『ミシェル』まえがき
まえがき これは、 北欧の田舎町に越してきた、小学2年生のミシェルとその周囲の人々を取り巻く、 クラシカルな児童文学調の、中編程度の長さの物語です。 対象読者は、小学校高学年以上を想定しています。
エピソード17 新しいお友達
エピソード17 新しいお友達 「うわ!」 不意にミシェルは感嘆(かんたん)をあげた。 「光が爆発したわ!まぶたの裏に!」 「もういいわね。」アンジェリカは手を離した。 「リリルが、ミシェルのところに行くって言ってるわ。 うふふ。仲良くしてあげてね。」 「リリル!?...
エピソード8 キャロルの誕生日
エピソード8 キャロルの誕生日 ミシェルはアンジェリカに道案内してもらい、バス通りまで出てこれた。 お金を持っていなかったミシェルは、バスの運転手に、 「交番まで乗せてください」と告げた。 迷子を察した運転手の計らいで、ミシェルは無事、帰宅することができた。...
エピソード5 動物愛護
エピソード5 動物愛護 「小鳥さんを飼いたい!」 キャロルは最近、そればかり言っている。 幼稚園で小鳥の映画を見て、触発(しょくはつ)されてしまったらしい。 小鳥を買ってほしいとねだるが、両親はそれには応じようとしない。...
エピソード13 銃声
エピソード13 銃声 待ちわびた声を耳にして、キャロルは振り返った。 放り上げたロッドをほったらかしにして、 キャロルは愛しい姉へと駆け寄り、抱きついた。 「お姉ちゃーん!!」 「キャロル!!」 「ごめんねキャロル。こんな怖い思いさせちゃって。」...
エピソード14 ロッドの真実
エピソード14 ロッドの真実 しばらくすると、周囲のざわめきは落ち着いたようだった。 すると、 五月雨(さみだれ)が降り出すかのごとく、ロッドがそっと話しはじめた。 その声は、ミシェルにも聞き取ることができた。 「いい子だね。とてもいい子だ。...
エピソード7 ヒミツの小屋のこと
エピソード7 ヒミツの小屋のこと 「まぁ、小さな女の子! ホっとしたわ、オオカミさんじゃなくて。」 小屋から現れたのは、 とても髪の長い、ロイスくらいの年の女性であった。 ホっとしたのはミシェルのほうだ。 「ごめんなさいおどろかせちゃって。...
エピソード6 迷子のミシェル
エピソード6 迷子のミシェル ある週末のことだった。 ミシェル一家は、車に乗って遠く北の知人宅まで出かけた。 日曜に教会に行かないと例のシスターは悲しむが、まぁ時には仕方ないことだ。 「笑い話の1つでも土産にすれば、シスターも許してくれるさ」 サイラスは気さくに笑った。...
エピソード15 夜
エピソード15 夜 ロッドの話を聞いているうちに、辺りはすっかり暗くなってきた。 「お腹減ったわ。どうしよう。 …あ、お腹と背中がくっつくまでガマンしなきゃいけないんだっけ。」 キャロルはしょげながら言った。 「そうでもないよ。...
エピソード10 冒険
エピソード10 冒険 数日後、 ミシェルとキャロルは冒険を決行した。 「駅にお友達をむかえにいきます」と書き置きをのこし、 二人は両親の目を盗んで、家を飛び出した。 「お姉ちゃん。こんなヘンな言い訳でだいじょうぶなの?」 「だいじょうぶよ。何でもいいの。...
エピソード2 教会でのこと
エピソード2 教会でのこと 引越しの片付け作業に追われるミシェル家のポストに、 1枚のチラシが舞い込んでいた。 「みんなで歌おう!ゴスペル教室♪ 毎週日曜日10:00~11:00 テミス教会にて」 このチラシに最も食いついたのは、父のサイラスであった。...
エピソード4 先生はホームレス
エピソード4 先生はホームレス 「あ、ほら、いたわ!ウィリアムスさん。」 ナンシーの指差したその先にいたのは、 なんと、真っ赤な口紅をぬりたくっている中年男性であった。 「やぁナンシー。今日はえらくゴキゲンそうじゃないか? それと、えっと、初めての子かな?」...
『ミシェル』
エピソード12 それぞれの冒険 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ! ミシェルはおよそ10分も、藪(やぶ)の中を走った。 頃合いだと思って振り返ると、やはり追っ手の姿は無かった。 「うまくいったわ」そう安堵(あんど)したのも束(つか)の間、...
エピソード3 もっと楽しい学校
エピソード3 もっと楽しい学校 新しい町の学校は、ロンドンのそれよりはマシであった。 しかしそれでも、ミシェルの満足に値するものではなかった。 ミシェルはその落胆(らくたん)を、ナンシーに打ち明けた。 ナンシーは、例の教会ゴスペルで仲良くなった地元の少女で、...
エピソード16 本当に魔女なの?
エピソード16 本当に魔女なの? 真昼にさしかかった頃、 ミシェルは歓声(かんせい)を上げた。 「見つけたわ!あのときの小屋!!」 女の子のはしゃぎ声を耳にして、 アンジェリカは木戸から顔を出した。 「まぁ、ミシェルじゃない!また来るなんて!」...
エピソード1 ミシェル一家
プロローグ ミシェル一家が田舎町に引っ越してきたのは、 ミシェルが不登校になったからだった。 兄妹4人のうち3人もがロクに学校に行かないとなると、それは何かが狂っている。 そう判断した両親は、親から引き継いだ豪邸をも手放し、 住み慣れたロンドンを離れることに決めたのだった。...
エピソード11 機転
エピソード11 機転 絶体絶命のピンチを救ったのは、なんと、ロッドであった。 兄のロッドではない。ぬいぐるみのロッドである。 「シスター。この子たちを見逃してやってよ。行かせてやってくれ。 悪さをしようっていうんじゃないんだ。」 ロッドは、シスターの心の中に話しかけたのだ。...
エピソード2 『トランク1つで生きていく』
家族から5分遅れて、私は家を後にする。 カギはしっかり掛けた。家族には迷惑をかけないようにせねばね。 夜道が暗い!そうか、停電しているんだ。 懐中電灯を取りに戻ろうかとも考えたけれど、 スマホに簡易ライト機能があることを思い出して、進むことにした。...
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