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エピソード3 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
私が図書館で働くに至った経緯も、 まったく、正攻法とは程遠かった(笑) 資格さえ、持っていないのだし(笑) とは言え、 私は基本的に、良い子ちゃんだとは、思う。 万引きをする勇気なんか無いし、 親に黙って外泊したりも、しない。 私が破る規則なんて、信号くらいじゃないかしら…...
エピソード20 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード20 …そのまさかだった!! やーーん(汗) レノンさんも高桑さんも、 私の読み聞かせを、コッソリのぞき見してたのだ! 「もーぉ、 のぞき見なんて悪趣味なこと、カンベンして下さいよーぉ!」 私は、スネ顔でグズった。 「おやぁ? 『のぞき見』じゃなくて、...
エピソード9 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
レノンさんは、身を乗り出して、小声になった。 「古藤さんな? これから、土日に、 図書館に『お手伝い』をしに来ては、くれんか?」 「おてつだい!?」 「そうじゃ?『お手伝い』じゃ! 『司書』ではないぞ?『司書補』でもない。 『清掃スタッフ』ですら、ない…。...
エピソード22 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード22 …そうして、私は、 いつの間にやら、高校を卒業してしまった。 進学は、一切、考えなかった。 3年の2学期にもなると、 周りはみんな、進学に気を取られて、 ナイーヴになり、表情を暗くし、体調を崩していった。 就職組は、私の学校には少なかったけれど、...
エピソード25 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード25 「レノンさん、 私、レノンさんの言う通りに、してみます! 他の業種も、のぞいてこようと思います!」 …それが、私の出した答えだった!! 私は、他の業種に飛び込むのが、怖かった。 怖かったからこそ、飛び込んでみようと思った。 「逃げ」なんて、イヤだったのだ。...
エピソード23 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード23 高卒後の春休み、 レノンさんが、「腰を落ち着けて話したい」と言ってきて。 スタッフ・ルームで、ひざを突き合わせて話をした。 高桑さんも、横で聞いていた。 「…さて、キョコちゃん。 司書の業界は、どうじゃ? これからも続けていきたいと、感じるかな?」...
エピソード8 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
世の中には、確かに、 他者の心の暗室に希望の光を灯せるような人が、 存在している。時々しか、出会えないけど。 ガラガラやおっぱいで赤ちゃんをあやすのとは、違う。 オモチャも、食べ物も、お金も、何も使わずに、 マジシャンみたいに、暗闇に光を灯してしまう…!...
エピソード1 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード1 私は、図書館で働いている。 図書館で働いている人間のことを、普通、「司書」という。 または、「司書補」という。 司書は公務員なので、 公務員試験にパスしなければならない。 最低でも、短大卒以上の学歴は要るし、 司書としての試験に合格しなければならないし、...
エピソード27 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード27 4月1日… 全ての謎が、解けた。 退社したのは、 レノンさんだったのだ…。 彼の退社をあらかじめ知っていたのは、 主任の高桑さん、唯一人だった。 他のスタッフは、誰もが、 レノンさんの突然の退社に、驚きを隠せなかった…。 朝のミーティングで、...
エピソード28 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
ミーティングが済むと、みんな、 それぞれの持ち場に散っていった。 私は1人、高桑さんのもとに残った。 「高桑さん、全て、知っていたんですね!?」 「あははは!ゴメンね! 『退社は誰にも言わないように!』っていうことを、 あのおじさんと、約束してたモンだから…」...
エピソード18 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード18 「お手伝い」を始めて半年ほど経った、冬の日のことだった。 レノンさんは、朝イチで、私に呼び掛けてきた。 「時に、キョウコちゃん、 『読み聞かせ』なんぞ、興味はあらんかね?」 「えー!? メッチャありますー!!」 私は、目を輝かせて答えた!...
エピソード7 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
「抜け道」なんていう言葉は、 それまでの私の脳内辞典には、ほとんど存在していなかった。 「抜け道」というと、 税理士と悪だくみして脱税をしてしまうような、 そういう、卑しいイメージがあったからだ。 私の表情が曇ったのを察知して、 レノンさんは、あわてて訂正をした。...
エピソード19 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
翌土曜日、その舞台はやってきた! 見知らぬ人たちの前で読み聞かせをするのは、 私にとって、生まれて初めての経験だった!! 会場となる遊戯室は、図書館と同じ建物にあり、 学童の保育所も兼ねていたため、 定員の30名はすっかり埋まっていた。 …っていうか、絶対、...
エピソード5 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード5 私は、お芝居の道に進むつもりはなかったし、 私の高校の演劇部はのんびりした部活だったから、 放課後にはしょっちゅう、近所の図書館に行った。 近所と言っても、自転車で20分くらいは走る必要がある(笑) 私は、幼い頃からその図書館に通い詰めていたから、...
エピソード11 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
「レノンさん! 私、『お手伝い』やります! やらせてくださーい!!」 あれから3日後の土曜日、 私は、図書館に足を運び、レノンさんに告げた。 「ほっほっほ! ホントに、良いのかな? ファイナルアンサー?」 「レノンさん、それ、もう古いー!」...
エピソード17 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
私は、ひとしきり疑問が解決したので、 コピー用紙を抱えて、レノンさんを探した。 「おんやぁ? ずいぶん長いデートじゃったのう♪」 レノンさんは、イタズラにウインクをして見せた。 …どうやら、 このような展開になることを、 この人はお見通しだったらしい…(笑)...
エピソード24 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード24 私は、家に帰って、 1人でじっくり、考えてみた。 正直なところ、 図書館以外の場所では、働きたくなかった。 図書館以外の場所で働くのが、「怖い」と感じていた。 「新発売のアップルパイが、オススメですよ♪」 と、笑顔でウソをついても、...
エピソード29 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
高桑さんは、続けた。 「レノンさんは、古藤さんのことを、 とってもとっても、『買っていた』んだよ? 『あの子は、すごい器になるぞ♪』って、 いつも、僕に言ってた。うれしそうにさ♪ だから、彼みずから、 古藤さんに、『英才教育』をほどこしたんだ。...
エピソード13 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード13 「あ、あのう。 コピー用紙は、どこにありますか? レノンさんに、お遣いを頼まれました。」 私は、粗相(そそう)の無いように、慎重にしゃべった。 「あぁ、ご苦労さん。 コピー用紙は、僕の後ろの棚の、下の段にあるよ。」 えー!!...
エピソード14 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード14 高桑さんが私に見せたのは、 ゲテモノでもなければ、裸の女性でもなかった(笑) 利用者から送られてきた、メールであるらしかった。 それは、 本の感想文というか、レコメンド(お勧めする文章)のようだった。 高桑さんが見て笑っていたのは、...
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