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エピソード8 『沈黙のレジスタンス』
僕は父に、「たまには里帰りしようよ」と提案した。 2年も戻っていなかったから、父も思った以上に乗り気だった。 帰省中の滞在は、親戚の1つが受け入れてくれることになった。 ガットキアに戻ると、 僕は、一目散にデニーの「2階」に向かった。きっとここにいる。...
エピソード7 『沈黙のレジスタンス』
そして2年ほどの月日が流れた。 僕は12歳になり、デニーは今ごろ、14歳になっているはずだった。 デニーに残された期間は、あと1年間。 珍しく監督が、僕に声をかけてきた。それも、神妙な面持ちで。 「おぉ、エニス。大変なことになった!...
エピソード14 『沈黙のレジスタンス』
2週間後、やはり地下3階は発見された。 しかし、地下3階もまた、寝泊りの部屋とは思えなかった。 食料庫や食堂であるらしかった。 デニーは、さらに階層があると確信したが、 かといって、発掘作業はそれで打ち切ると言った。 「あとは大人に任せたほうが良いだろう。」それが、デニーの...
エピソード12 『沈黙のレジスタンス』
父と家族は、数日後にセルチュクに戻っていったけど、 僕はガットキアにとどまった。 父と親戚を強引に説得して、一人だけこの村に残った。 この事件を、ほったらかしにしたくはなかった。 しかし、デニーは何も動かなかった。 やがて、...
エピソード13 『沈黙のレジスタンス』
「ほらみろ!」 デニーの推理は完璧だった! 同胞たちは、飛び跳ねて喜んだ。 この地下通路に、飛び跳ねられるほどの高さは無いけどね。 しかしデニーは、そこで満足しなかった。 地下2階にも、あまり生活の匂いが感じられなかったからだ。...
エピソード4 『沈黙のレジスタンス』
「デニー、今日は何考えてんの?」 デニーは、彼の自慢の2階の部屋で、 あぐらをかいて手をアゴにあて、じーっと外を眺めていた。 彼のお決まりのポーズなんだ。眼光鋭く、タカのような目をしてね。 「家出の計画を練ってる。」 「家出?なんでまた。」...
エピソード3 『沈黙のレジスタンス』
そう。 デニーが教えてくれたことの1つに、それがある。 「考えること」と「悩むこと」の、違いだ。 たとえば、先の話で言えば、 他のみんなは、 「どうせオレらも、15になったら穴掘り遊びができなくなっちまうんだよ!」 と、グチをこぼすだけだ。 「あぁ、どうしよう。...
エピソード11 『沈黙のレジスタンス』
エピソード11 そこには、広い広い洞窟が広がっていた! 洞窟じゃない。地下通路と言ったほうが良いだろう。 人の手で掘られた通路と小部屋が、どこまでも広がっている。 一番最初の小部屋には、ワインのタルが転がっていた。 「オレが飲んでた酒は、ここから拝借してきたんだよ。...
エピソード15 『沈黙のレジスタンス』
やがて、 この村に、ヒロト監督の一行が、発掘調査をしに来てくれた。 彼は自ら、このプロジェクトの責任者に名乗り出てくれたのだ。 「万が一ムダ骨に終わるなら、スタッフの賃金は私が請け負う」 彼はそこまで言ってくれた。 専門家が調査発掘に当たり、...
エピソード6 『沈黙のレジスタンス』
考古学を学ぼうと決めてからは、 さらに頻繁に、遺跡に顔を出すようになった。 発掘なんて、キノコ岩の穴掘りと大差ない作業にも思えたが、 僕が発掘作業を手伝わせてもらえることは、ほとんど無かった。 とてもデリケートで、子供には任せられない作業なのだ。...
エピソード9 『沈黙のレジスタンス』
僕は、話を変えた。本題に入った。 「でも、 家出のためのアジトは? 岩掘って暮らし続けるための対策は? どうなったのさ?」 「………。」 「やめちゃったの?それすら。」 「家出のアジトは、必要なくなっちまったんだよ。 オレが12になったとき、背がぐんぐん伸びた。今や親父より...
『沈黙のレジスタンス』まえがき
まえがき これは、キノコ岩の奇景地帯ガットキアを舞台に繰り広げられる、 男の子たちによる、自由と真実のレジスタンス(抵抗運動)物語です。 対象読者は、高校生以上の男性を想定しています。 社会派の感性を持っているなら、女性でも楽しめるでしょう。
エピソード6 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード6 私は、メゲずに、 他のスタッフにも、自分の夢を話してみた。 70近い、丸メガネのおじいちゃんが、 私の夢や考え方を、とても喜んでくれた! ホラ、 探せば味方は現れるモンよ♪ おじいちゃんの丸メガネは(メガネだけは 笑)、 ジョン・レノンにそっくりだったから、...
『ヒミツの図書館お姉さん♪』まえがき
まえがき この物語は、 図書館司書を目指す高校生の奮闘を描く、中編程度の長さのお話です。 対象読者は、高校生以上を想定しています。
エピローグ 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
「あ、そういえば、 レノンさんからメモ紙を預かってるんだった!」 高桑さんは私に、 可愛く花の形に折られた、一枚の手紙を手渡してくれた。 中には、こう書かれていた。 「ナイーブになってはイカンぞ? 人生っていうのは、 『死ぬまでのヒマ潰し』じゃよ♪」 2012/07/27...
エピソード16 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
「…それで、 どうやって、図書館にお勤めが出来るようになったんですか!?」 私は、一番気になる質問を、ぶつけた。 「…え? それは、古藤さんが一番よく知ってるじゃんかー(笑)」 …!? そうかー!! 彼もまた、図書館に通いつめる中で、...
エピソード2『ヒミツの図書館お姉さん♪』
人々は、 「世の中というのは、規則でがんじがらめだ」 と、思い込んでいる。 けれども、 どの業界においても、 必ず、「抜け道」といったものが、隠されているのだ! 「ブラック・ジャック」という、 手塚治虫の作品を、ご存知だろうか? いや、私はよく存じていないのだけど(笑)...
エピソード30 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
エピソード30 …私は、もう、涙が止まらなかった。 レノンさんはいつもノー天気にマイペースだったけど、 それは実は、ちみつに計算されていたのだ。 後輩たちのために。お客さんのために。そして、私のために。 彼の何気ない一挙手一投足が、その全てが、お手本だったのだ。...
エピソード21 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
…結局、 読み聞かせに関しても、託されることになってしまった! 今の担当の方と、隔月で行うのだ。 ただ、PTAボランティアであるため、 お給料の類は、一切支給されない。 私には、報酬なんてどうでも良かった! 私にとっては、...
エピソード4 『ヒミツの図書館お姉さん♪』
私は、幼稚園の頃から、本が好きだった。 小学校5年生の頃にはもう、 「司書になるー!」と、周りに公言していた。 中学校の頃には、司書になる方法を調べていた。 それによると、 とにかく、大学か短大には、行かねばならないようだった…...
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