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episode21 『王と悟り』
episode21 ソロ+《皮のブーツ》 夜半。 この宿は相部屋ばかりだ。とはいえ、男性の部屋と女性の部屋は明確に分かれている。 修道女たちは寝室や浴室で男性の目線を浴びる危険はない。ソロの部屋には男たちしかいない。 宿によっては、男性と女性が同じ部屋で寝る相部屋もある。それを酷く嫌う女性もいれば、あまり気にしないたくましい女性もいる。 翌朝、宿の食堂で朝ご飯を食べていると、声を掛けられる。 「あのう、買い物に付きあってもらえませんか?」 見上げると、そこにいるのはノーラだ。 ノーラ ソ「え?」 ノ「あのう、今日じゃなくてもいいんです。 明日ぐらい、空いてる時があれば」 ソ「いいけど、な、何を買いに行くのかな?」 ソロが買い物に付き合って有意義と思えるアイテムが、まったく思い浮かばない。これほど難しいクイズはないというほどに。ソロの知的好奇心は、出来ればノーラが返答するまでの数秒の間に正解を思い浮かびたいと願ったが、そうはいかなかった。 ノ「ドレスです」 ソ「えー!?」正解を聞いてもなお、納得がいかず驚いてしまうのだった。 ソ「ノーラちゃんのド


episode20 『王と悟り』
episode20 ノーラ ソロとノーラの会話は続く。 ソ「それで、マーディラスに来たばかりってこと?ここで次にどうするの?お節介かもしれないけど、未成年の子は放ってはおけないような」 ノ「えぇ、お城の王宮魔術師に採用してもらいたいと思っています。そしたら住む場所も手に入るし、暮らしていけるので」 ソ「すごっ!でもそれってハードル高いんじゃないの?」 ノ「《ベギラマ》が使えれば最低限の条件は満たしていると聞きました。中級魔法が使えれば。でも他にも条件が色々あるみたいで、今対策を練っているところです。王様に気に入られたりとか、色々必要なんです」 ソ「それで城下町に滞在しながら様子を伺っているってことか! 外に出て魔物も倒せるし、3ゴールドの安宿で暮らせるし、あまり心配も要らないんだね」 ノ「安宿にももう慣れました。なんでも慣れるものです。 お城のお触れをこなせばまとまった報酬が貰えたりもしますし」 ソ「ふうん。ちょっと安心したよ」 修「ねぇ!ついに王子様まで脱輪事故にあったらしいわよ!」 修「へぇー、物騒ね!」 近くのテーブルに座る修道女たちが


えぴそーど110 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』
えぴそーど110 一向はヨッパラの西のはずれまで戻ってきた。イキリスだ。 この国はヒボン並みに色々なものが揃っている。一行はまた快適な宿をとり、しばしの骨休めを挟んだ。 ヒ「おじさん、ダージリン1つ!」 カ「あなたアールグレイ派じゃなかったの?」 ヒ「え?なんかダーリンみたいでトキメくじゃぁん(♡▽♡)」 宿のロビーで、お紅茶を飲みながらくつろいでいる。 ミ「あぁ知ってる?ダージリンってイキリスじゃなくてヒンドの地名なのよ(^▽^)」 ヒ「えぇ!!うるわしイキリスの産地名じゃないの!?Σ( ̄□ ̄|||)」 ミ「あははは違うのよ(^▽^) 私も若い頃、ヒンドに行くまで知らなかったわー!」 カ「アッサムもそうね。セイロンは隣の貧国スリリンカだしね。イキリス人は紅茶をうるわしなものと思ってないわ。ヒボンでいう緑茶よ」 ヒ「なんとぉぉぉ(@ ̄□ ̄@;)!! 紅茶が高いのってもしや、包装がかわいいから!?」 カ「ちなみにハーブティーって、野草って意味だからね(´_ゝ`) そこらへんに生えてる雑草カモミールをお茶にしてるだけよ」 ヒ「マスター!お紅茶返


episode19 『王と悟り』
episode19 ソロ+《皮のブーツ》 高く広いレンガの壁が見えてきた。あれが城壁だろう。 目的地が見えると足取りは軽くなる。ワクワクとニヤニヤとしながら城へ一歩一歩近づいていると・・・背後からガタンガタンと妙な馬車音が聞こえてくる。 ソ「うん?」振り返ると、なんとも立派な馬車が近付いてくる。 馬「道を開けろー!王子様のお通りだぞー!!」 ソ「わわっ!」ソロは慌てて大げさに道を譲った。 ガラガラガラガラ・・・ガシャーン! なんと、城壁直前の石畳に乗っかった途端、馬車は派手に横転してしまった! 「うわぁー!」乗員たちは叫び声をあげる。しかし皆体は強いようで、ゴロゴロと転がってもすぐに起き上がってくる。そして、 「王子様!」と君主の心配に夢中である。 ソロは呆気に取られてその様子を見ていた。 兵「貴様!道を開けろと言ったのに・・・」となぜかちゃんと道を譲ったソロに怖い目を向けた兵士は、しかしすぐに言葉を変えた。 兵「そなた!《薬草》は持っておらぬか!王子様の傷の手当だ!」 ソ「あ、はい!」ソロはかろうじて《薬草》が残っていた。 王「うぅ・・・助かっ


episode18 『王と悟り』
episode18 結局クレアは、一人でもなお赤土の遺跡に向かったりはしなかった。あの男を追わなかったし、アンチローブにも行かなかったが、とぼとぼと国に帰っていくのだった。イムルの村の風情にすら興味を持たず、船着き場へ引き返していった。 ソロを捕まえたかっただけなのだ。旅行はついでである。 ソロは、誰がおらずとも旅をしたかった。2人の目的は微妙に違うのだ。 いいや、クレアは「旅」への憧れも内包してはいた。しかしそれを実践する強さが、まだ足りなかった。素朴な村にあるたくさんの魅力が、クレアにはまだ映っていなかった。 ソロは、必ずしもクレアのことを振ったわけではなかった。クレアに興味がないわけではない。なにしろキラキラと輝く美しい女性だ。「今はあなたのような豪華旅行はしたくない」と言っただけだ。クレアの興味が変わるなら、2人の人生は交わる可能性が残されている。そのことにクレアが気付けば、だが。 人生とはそういうものだ、チャンスは一度しかないわけでもない。しかし多くの人は、1度の挑戦でもう諦めてしまう。 夢とは、簡単に叶うものではない。しかし、一度で諦


episode17 『王と悟り』
episode17 武器屋に行ってみると、そこにいたのは、なんとクレアだった! 行きの豪華客船の中で話し込んだ、スパンコールのドレスを着たセレブ女性だ。 クレア ソ「クレアさん・・・!!」 ク「まぁ!やっと出会えたわ!ソロ!!」 クレアはソロに抱き着いてくる。 ソ「ちょ、ちょっと!どうしたんですか!」 ク「あぁごめんなさい。あんまりにも嬉しくって! まさかあなたを本当に見つけられるなんて!!私ってば天才なのよ!」 ソ「どうなってるんですか!あのスーツの恋人は?」 ソロはクレアの後ろを見渡した。 ク「いないわ、彼は。船で別れてきたんだもの!」 ソ「えー!!」クレアの後ろにはごつい男性がいる。用心棒であるようだ。 ク「座れるところに行きましょう。表のホテルに部屋を取っているの。応接間でカクテルでも飲みながら」 カクテルは飲まないが、クレアのホテルに着いていくことにした。 ソ「こ、この人は?」 ク「お金で雇った用心棒よ。彼氏とかじゃ全然ないの」 クレアが泊っているのは、例の50ゴールドのお高いホテルだった。 ソ「あぁ、ここか」 ク「知ってるの?」..


episode16 『王と悟り』
episode16 カレンと比べて圧倒的に素朴な村だが、絶えず新鮮なことがある。それでいて安らぎも感じる。旅とは不思議だ。この村が最高に素晴らしいというわけでもない。旅が、それを感じさせている。 300ゴールドの剣は買えないが、装備を強化したいと感じた。 鎧めいたものに憧れるし、盾など持ってみたいものだが、それ以前に現実的な問題として、サンダルで大地を歩き続けることに限界を感じる。もう少し足に優しく、踏ん張りの利くものを履きたい。 ソロは防具屋を探して覗いた。 防「はいいらっしゃい。どんな用だね?」 ソ「何か、皮のブーツみたいなものが欲しいんですが」 防「君は旅行者かね?冒険者かね?」 ソ「えぇと、どっちもです。1年でも旅行したいんですよ。でも剣を持って戦います」 防「じゃぁ冒険者だ。 君、ブーツの前に鎧を買ったほうがいいぞ!ほら、《青銅の鎧》は700ゴールドだ。青く光ってカッコいいだろ!」 ソ「あ、はぁ」どうしてもこういう押し売りが始まってしまうのか。慣れなくてはいけない。 ソ「鎧もいいんですけどね。靴が欲しいんですよ。ブーツみたいのが」 防


エピソード4『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』
エピソード4 「旅立ちなさい」 ゆなの耳元で声が聞こえた。 ゆ「うん???」 「旅立ちなさい」 ゆ「・・・??? もう、マスター!変なお説教はやめて」 店「うん?私は何も言っていませんが・・・」 な「どうしたの?」 「旅立ちなさい」 ゆ「頭の中で・・・ 誰かが私にしゃべってる・・・!!??」 挿絵 by ヴィオレッタさん な「お告げだぁ!!ゆなさんすごぉい!!」 ハ「何て言ってるんだ?おまえの神は?」 ゆ「『旅立ちなさい』って・・・」 店主「はっはっは! 昔、とてもとても昔・・・ ゴータマ仏陀が、王族という地位を捨ててお城を家出した理由、ご存じですか? 『旅立ちなさい』 と、天啓を受けたのだそうです」 ゆ「・・・!!!」 数日後・・・ ハ「だっはっは!このまま世界の果てまで行って、闇の勢力をぶっ潰してこようぜ!」 ハヤトは得意気に、ゆなの肩に手を回して言った。 ゆ「触らないで!」 な「やったぁ、ゆなさんと旅行だぁ♪シタールあるかな?シタール」 ゆ「キャンプよ!あくまで山に観光旅行に行くだけ。 私が勉強に熱中しすぎるから、『気分転換し


episode15 『王と悟り』
第2章 覚醒 episode15 シスター・マリアを乗せた船は行った。 ソロもまた、マリアが見えなくなるまでずっと見ていた。 彼女が心配だが、まぁどうにかなるだろう。そしてリソースがまったく不足している現状、盤石でなくたって何かを敢行しなくてはならないのだ。それぞれが、勝ちの確定してないギャンブルに挑まなければいけない。そしてこれはギャンブルではないのだ。運ではない。もがくことで結果の変わるものだから。 ソロ+《銅の剣》 ソ「さて・・・。僕はどうすんのかな」 急に周囲は静かになった。桟橋から遺跡に戻る。遺跡には涼しい風が吹いている。北側に行くべきかな、と思った。真東にロンガデセオに戻るのは間違っている。南に引き返すのも面白くない。残るは北だ。何も情報を得られなかったが、北に行けば村の1つもあるのではないだろうか。船の終着駅はまだ先であるようだし。 それはそうと、思いがけず遺跡を観光する機会を得た。ソロの行動をとやかく言う者はもう誰もいない。 ソロはまたしばらく、うろうろと遺跡の迷路を歩き回った。シスター・マリアの言っていたとおり、昔の悟り人を讃え


episode14 『王と悟り』
episode14 シスター・マリア ソロとシスター・マリアは町の西側に出た。 ソ「西に歩けばいいんだったね?」 マ「あぁ、どうして神はソロ様をお救いなさらないのでしょうか!」 ソ「あのさぁ、えっと、別に批判をするつもりはないんだけど・・・ 僕、宗教に身を捧げる人の気持ちが、いまいちわからないんだ」 マ「他の宗教はどうか知りませんが・・・メシアは再降臨して、洪水からわたくしたちを守ってくださるのです」 ソ「うちの親もメシア信仰だったらしいんだけど、メシアは新世紀の頭に降臨しなかったらしいじゃないですか。それで嫌になっちゃったらしいよ。 山に住んでも川に住んでも、洪水の被害は防げない。泳げるようになるしかないし、何が流されてもいいやって思えるようにならないと。だから僕はあまり家やモノに執着しないようにしていますよ」 マ「なるほど。ソロ様の信念を試すために、神は命綱のお金さえも取り上げたと」 ソ「いや、そういうことじゃないと思うんだけど・・・」 時には魔物の遭遇に立ち向かいながら、西に歩を進めた。 マリアは戦うことは出来ないが、足手まといにならな


episode13 『王と悟り』
episode13 「ぷはぁ!」なんと、中から修道女が現れた!15歳程度に見える。可憐な少女である。 ソ「軟禁か!」 修「旅のお方!どうかわたくしも殺してくださいまし!」 ソ「えぇ!?」 ●シスター・マリア シスター・マリア キャラデザ by 絵夢さん 年齢:19歳 誕生日:2月10日 身長:161cm 修「わたくしはシスター・マリア。いいえ、名乗ることが礼儀ですから名乗りましたが、わたくしの名前などすぐにお忘れください。 神父様を殺めてくださってありがとうございます!」 ソ「良かった。閉じ込められてたんですね」 マ「しかし私は悪に服従した身・・・裁かれるべきです!もう生きてはいられません。どうかこの場で殺してください!」 ソ「えぇ!奴隷にさせられていたんでしょう?あなたも罪なき被害者ですよ」 マ「わたくしが罪なき被害者・・・!そういう見方も出来るのかもしれませんが・・・ しかしわたくしがもしあなたのように勇敢なら、神父様に服従することを断れたはずです!ナイフを突き立てられるとしても!」 ソ「そうかもしれないけど・・・。そんなにストイックにな


episode12 『王と悟り』
episode12 角から少女がこちらを見ている。 「おにーぃさん♡うふふふふ!」 クラリス キャラデザ by 生成AI 大きな瞳をした可愛らしい女の子だ。12歳か13歳に見える。「おにいさん」しか言わないが、これが娼婦なのだろう。 ソ「可愛いなおい!」 「私はクラリス。うふふふふ♡」少女はいたずらっぽく角に身を隠す。 こんなに可愛らしい女の子が身を売っているとは思わなかった。これは中毒者が出るのも頷ける。しかしソロは懸命に誘惑を振り切った。 集落のはずれに教会はあった。教会によくある大きな尖塔を持ち、教会のマークが打たれているのだからわかる。 ギィィィィ!大きな扉を開ける。 ソ「お邪魔しま・・・」 ワンワンワン!!! なんと、扉を開けるや否や、中から犬が大きな声で吠え掛かってきた!こちらへ向かって突進してくる! ソ「うわー!!」ソロは不意のことに慌てる。 「どなたかね」遅れて人の声がした。 ワンワンワン!!! ソ「ご、ごめんなさい!怪しいものではないんです!」 神「あぁ、わかっているとも。 私はここの神父だ。 レオパルドや、吠えるのをやめな


episode11 『王と悟り』
episode11 ソロ+《銅の剣》 何か人と話をしたいものだ。 商売をする者なら愛想が良いだろう、とソロは考えた。 キョロキョロしながら歩くと、武器屋の看板が見えた。中に入ってみる。 ソ「あのう」 武「へっへっへ。見ない顔だな。 女を買いに来たのか?」 ソ「え?」 武「なんだ、違うのか」 ソ「北の教会の神父さんに、用事があるのですが」 武「なんだ、買いに来たんじゃなくて売りに来たのか」 ソ「え?」 武「おっとスマン」武器屋はそれ以上何も言わない。 話が読めないが、神父は何か悪どいことに手を染めている匂いはする。 ソロは武器屋の品ぞろえを眺めた。色々あって興味深いが、マイエラの武器屋よりもやはり質が悪い気がする。1つ2つ、手にとって眺めてみる。 武「武器が欲しいのか?まぁ《銅の剣》なんて早く買い替えたほうがいいな」 ソ「そうなんですか?」 武「《銅の剣》なんて重たいばっかりで、脆い廉価品だからな。すぐに切れ味が悪くなっちまう。初心者がとりあえず持つだけのもんだよ。 これなんかどうだ?」 武器屋は《くさりがま》を差し出して言った。物騒な形の武器


episode10 『王と悟り』
episode10 主人公のソロ ハクシュン! ソロは自分のクシャミで目を覚ました。あれ?どうなってるんだっけ!?そうだ。船旅をしているんだった。 船「はっはっは、次の船旅ではもう1枚上着を持ってくるんだな」 わずか30ゴールドで遠くへ運び、夜を越えられるが、色々と考え、自分で用意しなければならないようだ。肌寒い季節を選ぶなら、さらにもう一枚上着か毛布が要るのだろう。 今日はいくぶん空が曇っている。昨日とは違う1日が来たのがわかる。 ソ「ロンガデセオはまだですか?」ソロはそろそろ待ちきれなくなってきた。 船「昼前だよ。もうちょっと辛抱だ」 昼前、船は減速を始めて岸に寄る。 船「ロンガデセオだったな?」 ソ「あ、はい!」 船「降りてしばらく歩く必要がある。 船を降りたら左っかわだ。頭にコンパスがあるなら北側だ。道なりに行けばまぁわかるだろう」 ソ「どうも」 ソロはその言葉を頭に刻んで、船を降りた。 この土地にも魔物がいる。いっかくうさぎやドラキーや、それよりも少し強い魔物が生息している。しかしまだ《銅の剣》を懸命に振り回していれば、討伐が可能であ


episode9 『王と悟り』
episode9 ソロ+《銅の剣》 翌朝。 ソロは朝食の頃には宿を出た。 少し遠回りになるが昨日の薄暗い食堂に寄り、そして今日もまた竹筒のおこわと、そして緑の葉で包まれた総菜を買った。 町の西側にも入口があり、たしかに北西方向に道が伸びている。 町から少し離れると、魔物が出現しはじめた。 昨日遭遇したいっかくうさぎやドラキーだ。これらを倒しながら歩を進めるのも無理ではないと思えたが、面倒くさいなと感じた。別に戦うことが好きなわけではなく、戦うために家を出てきたわけでもないのだ。 しばらく歩くと分かれ道があり、立札が立っている。 「この先、船着き場」と書いてあるので、しるべの方向へと進んでみることにする。 やがて川に行きついた。大きな川だ。向こう岸まで50メートルはある。 そういえば船が出航する時間を考えてなかった!と焦ったが、幸運にも1台の船が着岸していた。胴の長い長いユニークな船だ。 三角の笠をかぶった小柄な船頭が桟橋にいる。この国は小柄な人が多いように見えるな。 ソ「ロンガデセオまで行けますか?」 船「あぁ。近くまでは行くよ。 一晩かかるぜ


episode8 『王と悟り』
episode8 ソロ+《銅の剣》 昼食を済ませてもソロは、マイエラの町を歩き回った。 港から近いという町の性質ゆえ、よそ者を煙たがる人はそういないようだった。 武器屋を覗いてみる。 地味な色の無骨な武器が何種類か並んでいる。 《銅の剣》も何本かある。しかしどれも幾分くたびれている。 ソ「《銅の剣》、ボロいですね」 武「そうだよ。武器なんて大抵中古品なんだからさ」武器屋は野太い声で言った。 ソ「そうなんですか!」船着き場の露店の武器はどれもボロかったが、そう珍しいことでもないのだった。 武「安い武器ほど中古品が多く出回るし、この町の武器はロンガデセオのヤツから売られることが多いからなぁ」 ソ「あ、ロンガデセオ!」 ソロは武器屋の言葉で、自分が身内からお使いを頼まれた身分であることを思い出した。 ソロの《銅の剣》はわりかし状態がいい。トルネコが質のよいものを譲ってくれたのだ。 武器や防具といった冒険に関係あるものだけを探すのか?そんな暇はない。初めて訪れた大陸の町は、人々の暮らしぶりがカレンとかなり違って、それを眺めているだけでも面白い。カレンとは


『王と悟り』も挿絵・ファンアート募集開始します♪
8月13日に公開した自著ラノベ『王と悟り』ですが、挿絵やファンアートの募集をもう開始します(*'▽') 読み進めながら「この場面描いてみたいな~」という思いが湧きおこったら、ぜひご連絡ください♪ >>お問合せや概要はこちらから


episode7 『王と悟り』
episode7 ソロ+《銅の剣》 2分も歩けば宿屋に着く。建物は古く、そう立派でもないが別に文句はない。 ソ「僕ん家より古い家はないさ。ははは」ソロのあの水車のある家は、とても古くからあるものだった。 宿屋の戸をくぐる。向かいにすぐにカウンターがある。 ソ「あのう、1泊泊めていただきたいんですが・・・」 そう難しい作業じゃないぞ。ソロは胸を張りながら自信を持っていた。が! 小「おやっさん!あの男、船の中で娼婦を買っていましたぜ!」小間使いの男が主人に言った。 ソ「えっ!」 主「すまんがね、あからさまに売春目的の旅行者ってのは、ウチは泊めたくないもんでね」 ソ「え?あの、僕娼婦なんて買っていませんよ!」 主「なに?」主人は小間使いを見た。 小「いいやアンタに間違いないよ!白いガウンを着た女を、3等の相部屋に連れ込んでたじゃないか!」 ソ「あぁ、そのことか! あはは。たしかに船で女性と話しましたけどね、彼女は娼婦じゃないですよ」 主「客を口説いて周ったのか?それはそれで信用ならんね!」 ソ「違いま」 ト「おいおい! その青年を泊めてやってくれよ


episode1 『王と悟り』
プロローグ1 あなたは、この物語を読んで何かを思い出す。 自分が誰であったかを思い出す。 どこに向かう途中であったかを、思いだす。 プロローグ2 ゼシカとセーニャは15歳である。 15歳ということは? 15歳ということは? 勇者やその仲間たちに15歳、16歳という年齢が多いのは、なぜかわかるだろうか? 国によっては、成人の年齢が15歳なのだ。「義務教育を終えたらもう大人と同じことが出来る」と考えられている。 ソロの住むカレンや、カレンの若者がリスペクトするヒボンという国は、成人年齢を二十歳としている。これらの国の15歳は「何も出来やしない」と思われている。親にも、他人にも、自分自身にも。 でも、はたしてそうなのだろうか? はたしてそうなのだろうか? はたして、そうなのだろうか? 第1章 自由の身 episode1 ●ソロ 今作の主人公:ソロ 服装はまだこんなカンジ 年齢:25歳 誕生日:5月26日 身長:184cm 店「はい、じゃぁ15万円で買い取らせていただきますよ」 ソ「は、はい。良いです!」 店「もう成立だからね?これ以降はキャンセルが利か


まえがき『王と悟り』
まえがき これは私の第7作目のラノベになります。 私のラノベの中ではちょっと文章が難しいほうで、尺も長いです。 宮崎アニメで例えると、その作品群の中の『風の谷のナウシカ』のような立ち位置という感じです。 私のラノベが初めてなら、他の作品をお勧めします! 今回は男の子が主人公の、壮大なスケールの冒険譚です。ドラクエを踏襲した魔王を倒す物語、という体は保っています。 王とは誰のことなのか? 悟りとはどのような心の状態なのか? お寺で瞑想修行をしたって、誰も悟れてはいませんね。 悟りとは、どのような心の状態なのか? 今作の主人公!ソロ キャラデザ by 絵夢さん
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